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TOEFLってどんなテストなんだろう?
TOEICやIELTSとどう違うの?
海外に留学したい、将来は海外に住んでみたい。そんな理由からTOEFLに興味がある方は多いのではないでしょうか。しかし、日本ではTOEFLはTOEICほど認知されておらず、「具体的にどんなテストなんだろう?」「TOEICとの違いは?」と悩まれている方もいらっしゃると思います。
TOEFLは「英語圏へ留学するための英語力をはかるテスト」です。この記事ではTOEFLテストの基本情報、テストの形式、どんな場面で使えるかの活用法を詳しく解説します。
気になるTOEICやIELTSとの違いも紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。
元英会話学校スタッフ・WEBライター
kaoru
大学では英文学を専攻。卒業後は英会話学校のスタッフとしてカウンセリング業務、大手旅行会社の海外部門勤務、塾講師、公文の先生等、子供教育関係勤務を経験。小学校英語準認定指導者資格を保有。現在はwebライターとして英語学習関連の記事を中心に活動中。自身の英語学習経験から、読者の悩みに寄りそった情報を伝えることを大切にしている。
TOEFLとは
TOEFLは英語圏への留学希望者の英語力を測定
TOEFLは正式名称を「Test of English as a Foreign Language(外国語としての英語能力テスト)」と言い、アメリカの非営利団体であるETSが運営しています。英語を母国語としない人々を対象とした英語能力測定試験で、英語圏の大学や大学院などへの入学希望者の英語力をはかります。
TOEFLは世界中で実施されており、現在は160ヵ国以上の国で使用されています。アメリカ発祥のテストのため、主にアメリカ英語が使用されます。テストの内容は、英語圏の大学や大学院の授業で学ぶアカデミックな内容が多いことが特徴です。
TOEFLは合否ではなくスコアで判定
TOEFLは合格・不合格ではなく、何点取れたかをスコアで表示します。合否がないので、いわゆる「資格」ではありません。リーディング・リスニング・ライティング・スピーキングの英語4技能がスコアで表示されますので、現在の自分の英語力を客観的に知ることができます。
TOEFLは2種類
TOEFLには「TOEFL iBT」と「TOEFL ITP」の2種類のテストがあります。TOEFL iBTは個人向けの公開テストで、TOEFL ITPは団体向けのテストです。
①TOEFL iBT
iBT(Internet Based testing)は個人向けの公開テストで、インターネットに接続してパソコンで受験します。基本的には試験会場に設置されたパソコンで受験しますが、自宅で受けられる「home edition」というテストもあります。いずれのテストもリーディング・リスニング・ライティング・スピーキングの英語4技能からなり、内容は一緒です。
英語4技能の総合的な英語力を証明できるため、海外の大学や大学院ではこのTOEFL iBTのスコアを採用しているところが多いです。このため、海外留学を目指している方はTOEFL iBTを受験すると良いと言われています。
②TOEFL ITP
ITP(Institutional Test Program)は団体向けのペーパーテストで、主に企業や大学における進級・クラス分けなどに使用されます。リーディング・リスニング・ライティング(文法)の3技能で、スピーキングはありません。難易度によってレベル1、レベル2に分けられています。
ITPはスピーキングテストがないため、「海外で使える実践的な英語力」としてのアピールは弱いかもしれません。海外留学に使うのであればTOEFL iBTのほうがおすすめと言えます。
TOEFL iBTテスト基本情報
一般的にTOEFLと言えばTOEFL iBTテストのことを指します。この章ではTOEFL iBTについて、問題形式や評価方法、平均スコアについて解説します。
TOEFL iBTテスト問題形式
TOEFL iBTテストはリーディング・リスニング・ライティング・スピーキングの4技能から成り、各技能の問題数、時間、内容は以下の通りです。
セクション | 問題数 | 時間 | 内容 |
リーディング | 20問 | 35分 | アカデミックな文章の抜粋を読んで質問に答える |
リスニング | 28問 | 36分 | 講義形式、会話形式の問題文を聞いて質問に答える |
スピーキング | 4問 | 16分 | 身近なトピックについて意見を述べる。リーディングやリスニングの課題をもとに要約する |
ライティング | 2問 | 29分 | 講義形式の質問に対して自分の意見を書く。リーディングやリスニングの課題をもとに要約する |
TOEFL iBTテストは一人一台のパソコンを使って、各自バラバラに受験します。スピーキングテストはマイクに向かって話した音声が録音されます。以前は約3時間におよぶテストでしたが、2023年7月より改正され、現在のテスト時間は約2時間となりました。
TOEFL iBTテスト評価方法
TOEFL iBTテストは各技能ごとの0〜30点のスコアとトータルスコアが表示され、満点は120点となります。「CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)」と呼ばれる国際的な指標と連動して表示され、評価基準は以下のようになっています。
CEFR level | Reading(0-30) | Listening(0-30) | Speaking(0-30) | Writing(0-30) | Total(0-120) |
C2 | 29 | 28 | 28 | 29 | 114 |
C1 | 24 | 22 | 25 | 24 | 95 |
B2 | 18 | 17 | 20 | 17 | 72 |
B1 | 4 | 9 | 16 | 13 | 42 |
A2 | n/a | n/a | 10 | 7 | n/a |
スコアレポートには「Test Dateスコア」と「My Bestスコア」の2種類が表示されます。
- Test Dateスコア:テストを受けた日のスコア
- My Bestスコア:過去2年間の有効なスコアから、各技能のもっとも高いスコアを組み合わせたスコア
スコア提出先の機関によって認められるスコアに違いがありますので、事前によく確認するようにしてください。
TOEFL iBTテストは海外の大学や大学院へ留学するための英語力の判断基準となるため、スコアには2年間という有効期限があります。有効期限を過ぎたスコアは認定されませんので、注意が必要です。
TOEFL iBTテスト平均スコア
「TOEFL iBT ® Test and Score Data Summary 2022」によると、日本人のTOEFL iBTの平均スコアは73点でした。内訳は以下の通りです。
セクション | 点数 |
リーディング | 19点 |
リスニング | 19点 |
ライティング | 18点 |
スピーキング | 17点 |
日本人はリーディング、リスニングに比べるとライティング、スピーキングがやや弱い傾向にあるようです。
海外の大学の入学基準は一般的に70〜80点と言われており、これは英検に換算すると準1級程度となります。TOEFLを受験する日本人の平均レベルは、入学基準値内に入っていると言えます。
英検や他の英語試験とのスコア換算表はこちらをご参照ください。
TOEFLは何に使える?4つの活用法
TOEFLは「外国語としての英語能力テスト」として160カ国以上の国で使用されており、世界的に認められているテストですので、さまざまな場面で活用できます。この章では具体的にどんな場面で活用できるかを見ていきましょう。
①海外留学に役立つ
TOEFLは多くの英語圏の大学や大学院などが採用しているので、スコアを持っていると留学時に非常に役立ちます。一般的な大学の入学基準は70〜80と言われていますが、教育機関によって基準としているスコアはさまざまです。また、TOEFLテストは実際に海外の大学などで学ぶアカデミックな内容が多いので、テスト勉強をすることで実践的な知識も養えます。
TOEFLやIELTSのスコアがないと入学を認めないと言う教育機関も多いので、海外留学にはTOEFLは必須と言えます。ぜひ受験して自分の英語力を客観的に把握し、留学準備に役立ててください。
②海外移住権取得に役立つ
TOEFLのスコアは、海外へ移住するときの移住権取得にも役立ちます。留学だけでなく、移住先としても人気のオーストラリアやニュージーランドでは、移住権の取得にTOEFLのスコアを活用できます。
TOEFLは「英語圏で通用する英語力」として世界中で広く活用されていますので、海外移住を考えているのであれば、TOEFLテストの勉強はとても役立つでしょう。
③日本の大学入試・クラス分けで優遇される
日本における大学入試でも、TOEFLのスコアを採用する大学が増えています。スコアによって推薦入試を優遇したり、英語の試験を免除する大学もあります。また、大学におけるクラス分けに使用している大学もあります。さまざまな優遇措置がありますので、TOEFLスコアを持っていると大学入試にも有利と言えます。
④実践的な英語力が身に付く
TOEFLはリーディング・リスニング・ライティング・スピーキングの英語4技能が必要ですので、TOEFLの勉強をすることによって総合的で実践的な英語力が身につきます。特にスピーキングとライティングは日本の英語教育では学ぶ機会が少なく、苦手とする日本人も多い技能です。
TOEFLの勉強をすることによってスピーキング力とライティング力も強化できますので、より実践的な英語力を身につけることができます。
TOEFLとTOEIC・IELTSとの違いは?
TOEFL以外の英語試験というと、日本ではTOEICが有名です。また、海外留学や移住目的ですと、IELTSもよく耳にしますが、違いがよくわからない。という方は多いのではないでしょうか。この章ではTOEFLとTOEIC、IELTSの違いを解説します。
TOEFLとTOEICの違い
TOEICはTOEFLと同じくアメリカの非営利団体であるETSが運営しています。TOEFL同様、合否判定ではなくスコア表示で、日本では多くの企業が採用している知名度の高いテストです。
TOEFLとTOEICの大きな違いは、TOEFLは英語を母国語としない人々を対象としたテストである、という点です。その理由は、TOEFLが「英語圏の大学や大学院などの入学のための英語力をはかる」テストであるのに対し、TOEICは「仕事や日常生活における英語でのコミュニケーション能力をはかる」テストであり、テストの目的が大きく違うからです。TOEICは主にビジネスシーンで活用できますが、海外留学時の採用基準には使えません。
海外留学ならTOEFL、就職や転職ならTOEICがおすすめです。
TOEFLとIELTSの違い
IELTS(アイエルツ)は、主に英語圏の国に留学、移住、就労するための英語力を測定するテストです。日本ではあまり認知度が高くないかもしれませんが、世界140カ国以上、12,000以上の機関で使われている国際的に認められたテストです。TOEFL同様、海外留学時の基準として活用できるほか、海外への移住や就労ビザ申請の際には多くの国がIELTSを使用しています。
TOEFLはアメリカ発祥のテストなので主にアメリカ英語が使用されるのに対し、IELTSはイギリス発祥のテストなので、使われるのはイギリス英語となります。主にイギリス英語を使用するイギリス、オーストラリア、カナダ、ニュージーランドなどでは、ほとんどの教育機関でIELTSが採用されています。
以前は「アメリカ留学ならTOEFL、アメリカ以外の国ならIELTS」と言われたようですが、現在は多くの教育機関がどちらのテストも採用するようになっています。
TOEFLとは?まとめ
この記事ではTOEFLについて、基本情報を解説しました。
- TOEFLは英語圏への留学希望者の英語力を測定
- TOEFLは合否ではなくスコアで判定
- TOEFLはiBTとITPの2種類
TOEFLは何に使えるか?活用法は以下の通りです。
- 海外留学に役立つ
- 海外移住権取得に役立つ
- 日本の大学入試・クラス分けで優遇される
- 実践的な英語力が身に付く
TOEFLは「海外留学するための英語力を測るテスト」であり、就職や転職などビジネスを目的としたTOEICとは内容が異なります。また、海外移住にはIELTSのほうが有効な場合も多いので、自分の目的に合ったテストを受けるよう、注意が必要です。
TOEFL対策をする際には、資格試験の対策ができるオンライン英会話サービスを活用することもおすすめです。ぜひ体験をしてみてください。
TOEFLの学習は実践的な英語力が身につきます。ぜひこの記事を参考に、TOEFLにトライしてみてくださいね。