TOEICリーディング対策!パート別の特徴と勉強法から解答のコツまで徹底解説

TOEIC対策をしたいけど何をどうすればいいのか分からないです

今の勉強を続けてTOEICスコアが伸びるのか不安…

TOEICを時間内に解くコツがあれば知りたい!

今回はこういった悩みに答えていきたいと思います。まずは各パートの特徴を把握して、TOEICリーディングに伸び悩む原因への対策を立てます。試験当日に使えるコツと普段から対策できる効果的な勉強法を紹介します。

ぜひ、ひとつでも実践してみてくださいね!

この記事の監修者

英会話カウンセラー

Taka

大学では英語教育学を専攻。卒業後は英会話カウンセラーとして、これまでに1,000人以上の方に英会話学習のサポートを行っている。ひとりひとりの学習に寄り添い、英語を楽しく話せるようになってもらうこと、海外との新しい出会いを楽しんでもらうことを大切にしている。

TOEICリーディング問題パート別の特徴と対策

TOEICリーディング対策として最初の一歩は、リーディングセクションの各パートの特徴を知ることです。リーディングセクションは全100問を75分で解く必要があり、パート5~7の3つのパートに分かれています。各パートの特徴から立てるべき対策が明確になり、効率的に勉強を進めることができるようになります。

TOEIC part5の特徴と対策

TOEICリーディング100問のうち30問を占めるのがパート5です。出題形式は短文穴埋め問題です。

このパート5で問われることは大きく見ると次の3つです。

  1. 語彙
  2. 品詞
  3. 文法(動詞の態や時制、接続詞、代名詞など含む)

パート5を解くときのポイントは、必ず文全体を読むことです。パート5の問題には一見、空欄の前後を確認するだけで解けそうな問題もあります。そのため、受講者には「パート7に時間を残すためにパート5の問題はなるべく早く解こう」と考えて、文章を全部読まずに問題を解こうとする方も多いでしょう。

実際に、品詞を問われる問題では、空欄の前後を確認するだけで解ける問題も多いです。しかし、文法や語彙を問われる問題では、文章全体を読まなければ引っかかってしまう問題もあります。なぜなら、「知識で選択肢を絞って、最終的に文脈で判断する問題」も出題されているからです。

もちろん早く解くことも大切ですが、時間の節約をしようとした結果、落ち着いてよく考えれば解けたはずの問題を落としてしまい、パート5の正答率が下がってしまってはもったいないです。そのため、特に品詞問題以外では文全体を読んで文脈も考慮して問題を解くことをおススメします。

TOEIC part6の特徴と対策

パート6は、TOEICリーディング100問のうち、16問を占めています。出題形式は長文穴埋め問題です。長文が4つ出題されます。そして、1つの長文につき、単語の穴埋めが3問、文章の穴埋めが1問出題されます。

単語の穴埋め問題では、パート5と同様に、語彙、品詞、文法などが問われます。文章の穴埋め問題では、長文を理解して文脈を把握できているかどうかが問われます。

単語の穴埋めでは、空欄のある1文のみを読んで解答できる問題もあります。そのため、文章を頭から読んでいき、1文を読んで解答できる問題はその問題が出てきたときに答えを選びましょう。

文章の穴埋め問題では、文章全体の文脈を考慮して解かなければならないため、文章を最後まで読んでから考えるようにしてみましょう。

また、長文を読む前に設問を読んでおくこともおススメします。どういった点に注意して長文を読むべきかわかって長文を読むことで、効率的に解答することができます。

TOEIC part7の特徴と対策

パート7は、全部で54問あります。出題形式は長文読解問題です。

問題の種類は以下の通りです。

  • シングルパッセージ:1つの文章を読んで答える
  • ダブルパッセージ:2つの文章を読んで答える
  • トリプルパッセージ:3つの文章を読んで答える

また、それぞれの問題では以下のようなジャンルの文章が取り扱われます。

  • Webサイト
  • Eメール
  • チャット
  • 広告
  • 告知
  • 新聞雑誌などの記事
  • 手紙

どれも日常生活を送るなかで使う表現や形式に沿ったものが出題されています。日本で暮らしていると馴染みのない表現などもあると思います。そのため、試験を受けるまでに頻出の各ジャンルの問題をひと通り解いておくことをおススメします。英語ならではの表現や形式に慣れておくことが一番の対策です。

繰り返し解いて慣れておくことで、本番でもスムーズに問題を解くことができますよ!

TOEICリーディングが伸び悩む原因4選

TOEICリーディングが伸びない原因は人によって異なります。そのため、TOEICリーディングのスコアアップを狙うためには、まずは「あなたの伸びない原因と、その対策」を知ることが大切です。自分の弱点を把握して克服していきましょう。

「自分の弱点がいまいち分からない」という方は、一度TOEIC公式問題集や模試、過去問を本番と同じ時間配分で解いてみてください。自分の苦手な箇所が見えてくるはずです。

TOEICリーディングが伸び悩む原因は主に4つあります。

  1. TOEIC慣れが足りないから
  2. 解答スピードが遅いから
  3. 語彙力が足りないから
  4. 英文法を習得できていないから

それぞれを見ていきましょう。

➀TOEIC慣れが足りていないから

まずTOEICリーディングが伸び悩む原因のひとつは、TOEICの問題に慣れていないことです。なぜなら、TOEICは問題数が多いうえに出題形式も多様だからです。

一般的にTOEICは700点以上が高得点とされています。しかし、東大生の平均点はその700点にわずかに届かない688点です。TOEICを初めて受験する人やTOEIC用の問題集をあまり解いたことがない場合は、出題傾向や形式がわからないため、作戦や対策も立てにくいです。

そのため、TOEICを受験する場合は、必ず過去問や予想問題集をたくさん解いて経験を積むことをおススメします。出題形式や時間配分に慣れることで本番の試験でも力を発揮できます。

➁解答スピードが遅いから

2つ目のよくあるTOEICリーディングで伸び悩む原因は、問題を解くスピードが遅いことが考えられます。TOEICを受験したり過去問を解いたりしたことがある方は、「試験時間が短い」「リーディングパートの解答時間が足りない」と感じたことがあると思います。実際に時間内に問題を解き切れなかったこともあるのではないでしょうか。

TOEICのリーディングパートは75分間で100問の問題を解かなければなりません。単純に考えると1問当たり約1分20秒で解く必要があります。ほとんどのTOEIC受検者が時間との戦いを大きな課題と感じています。

③語彙力が足りないから

3つ目のTOEICリーディングが伸び悩む原因は、語彙力不足です。TOEICでは、一般的な単語だけではなく、あまり目にすることのない難易度の高い英単語も出題されます。

語彙力は、リーディングパート5~7のすべてで必要な力です。単語の意味が分からなければ文法問題や穴埋め問題も自信をもって正しく解答できません。さらに、文章の意味もわからず正確に文章を読解できません。それでは読解問題を解いていくこともできません。

単語を知っているだけで、「文法や穴埋め問題を解きやすくなる」「理解できる文章の内容を増やすことができる」など大きなメリットがあります。自分の語彙力が足りないと感じている人は、語彙力を増やすようにしましょう。その際、必ず単語帳をやり込むようにしてください。

「問題集を解くときに分からなかった単語をまとめて暗記する」という方法もあります。しかし、自分一人で出題頻度が高く重要な単語を判断することは難しいです。単語帳は出題頻度や難易度順になっています。迷うことなく暗記できるため自信を持って学習を進めていくことができます。

単語の暗記は、コツコツと継続することが大切です。単語を暗記するための時間を少しでも確保して暗記していくようにしましょう。

④英文法を習得できていないから

4つ目のTOEICリーディングで伸び悩む原因は、文法の理解が足りないことです。単語力と同様に、文法力もリーディングセクションのパート5~7のすべての問題で必要な力です。

特に倒置や関係代名詞などは複雑で難しいと感じるかもしれません。しかし、複雑な文法事項こそ得点差が付きやすいため、丁寧に理解を進めていきましょう。

英文法を習得するためにはたくさんの問題を解いて知識を増やしていくよりも、まずは文法の各単元についてわかりやすく解説してくれている参考書を活用して、しっかり理解して学んでいくのがおすすめです。基本的なことを理解したうえで問題演習の勉強を始めましょう。

問題演習をする際には、解説を熟読して、「なぜ、その答えになるのか?」を理解することがポイントです。

TOEICリーディングの勉強法4選

TOEICリーディングの各パートの特徴を理解し、自分がスコアアップに伸び悩んでいる原因がわかったら、実際に勉強を進めていきましょう。

TOEICリーディング対策として効果的な勉強法は主に4つあります。

  1. TOEIC用の参考書を使う
  2. シャドーイングをやり込む
  3. 長文問題演習をやる
  4. 英文解釈をマスターする

➀TOEIC用の参考書を使う

TOEICリーディング対策におすすめの勉強法はTOEICの教材をとにかくやりこむことです。多くの問題に触れることで頻出問題や傾向がわかり、スコアアップにつながります。

ただし、単語・熟語・文法・解釈の英語の基礎が固まってからTOEIC用の参考書や問題集を始めましょう。基礎が固まっていないのに問題演習をやっても、ちんぷんかんぷんで何も吸収できずに終わってしまうからです。TOEICの出題傾向に合わせて、文法系と長文演習系の2種類の問題集をやり込むようにしましょう。

➁シャドーイングをやり込む

2つ目のおすすめの勉強法は「シャドーイング」です。シャドーイングは、英語の音声に少し遅れて自分でも実際に音読する勉強法のことです。シャドーイングは一般的には文章を見ずにやります。しかし、文章を見ずにやることが難しい場合は、テキストを見ながらシャドーイングして大丈夫です。

シャドーイングというとスピーキングやリスニングを思い浮かべる方も多いかもしれません。しかし、英文を読みながら実際に口に出し、その音読を自分の耳で聞き取ることは速読力アップにつながります。

英文を読む速度が上がれば余裕をもって時間内に解き終え、見直しをする時間も稼げるため、大幅な得点アップを見込めます。そのため問題集に掲載されている長文や、200ワード程度の長さの英文を積極的にシャドーイングするようにしてみましょう。

③長文問題演習をやる

3つ目にオススメするTOEICリーディング対策の勉強法は、たくさん問題演習を積んで英語の長文に慣れることです。TOEICのリーディングセクションのなかでも、特に長文読解力が必要とされるパート7が苦手な方も多いと思います。

限られた時間の中で膨大な長文や読解問題をこなすためには、速読力を養っておくだけではなく効率的な読解や解答手順を身に付けておく必要があります。ただ解いて終わりにするのではなく、解説を熟読することで、正解に至るプロセスの習得に重点をおいて取り組むようにしましょう。

④英文解釈をマスターする

TOEICリーディング対策の勉強法として、意外と盲点になっていることが「英文解釈を習得すること」です。基本的な単語や熟語を暗記してひととおり英文法も勉強したにもかかわらず、いざ長文問題演習をやってみるとイマイチ想像していたように英文を読めないという方もいるのではないでしょうか。

単語・熟語・文法を勉強したのに英文を読めない場合は「英文解釈」を勉強するようにしてみてください。「英文解釈」とは、単語・熟語・文法の知識を駆使して実際に3~5行程度の短めの英文を読むスキルのことです。

英文解釈を勉強することで英文を正しく読む手順を身に付けることができます。もしも「英語長文を左から読み流しても意味が頭に入って来ない」という場合は長文問題演習をストップして英文解釈の勉強をおススメします。

TOEICリーディング解答のコツ3選

最後に、TOEICリーディングで高得点を出すための、解答のコツもご紹介していきます。高得点を出すためのポイントは「とにかく時間内に解き終えること」です。

そのため、ここでは時間内に解くためのコツを全部で3つ紹介します。

  1. 時間配分を決めておく
  2. 先に設問を読む
  3. 解ける問題に時間をかける

➀時間配分を決めておく

TOEICリーディングセクションを時間内に解くためのコツは、事前に各パートの時間配分を決めておくことです。

【一般的な時間配分】

パート5,615~20分
パート755~60分

一般的な時間配分を目安に、自分でも過去問を解いて得意不得意に合わせて時間配分を調整してみてください。ただし、基本戦略としては「知識問題のパート5と6をできるだけ早く終わらせて、最も時間がかかるパート7の長文問題に多くの時間を残すこと」です。

➁先に設問を読む

「先に設問を読む」ことは特にパート7で有効なテクニックです。英語の長文を読んでいると、「読み進めているうちに前半の話を忘れてしまったり」「目の前の一文を理解することに集中しすぎて今何の話をしているのか見失う」ということがあると思います。そうすると、再度前半を読み直す、いわゆる返り読みをする必要も出てきます。文章量の多いTOEICの長文問題ではその返り読みをしている時間が本当にロスになってしまいます。

そのため、長文では設問を先に読んでおくことをおすすめします。先に設問を見ておくことで「注目すべきポイント」がわかるようになるからです。「注目すべきポイント」は「選択肢の名詞(主語と目的語)」です。本文を読み進めていく中で、選択肢の名詞が出てきたら、そこが問題を解くために重要な箇所になります。

③解ける問題に時間をかける

本番の試験ではどうしても考えてもわからない問題が出て来ます。特に、パート5・6では単語や文法の知識を問われるので、その知識を覚えていなければどんなに考えても正しく解答することはできません。

その場合、知らないことは考えてもわからないと割り切って、わからない問題を飛ばして次に進めていくことも大切です。考えてもわからない問題に時間をかけるのではなく、その分の時間をパート7の長文読解などの「多少時間をかければわかりそうな問題」に当てるようにしましょう。

まとめ|TOEICリーディング対策

TOEICリーディング対策について紹介しました。

  • 各パートの特徴を知ること
  • 自分の弱点を知り対策すること
  • 4つの効果的な勉強法を実施すること
  • 時間内に解き終える工夫をすること

あまり難しく考えずに、「これだ!」と感じることや着手できそうなことから始めていきましょう。TOEIC対策は知って終わりにするのではなく、実践してみることが最も重要です。

今回の内容が少しでも役に立てれば幸いです!