英文法の効果的な勉強法・心がけたいポイントを徹底解説!

英文法って学校で習ったけど、いまいちよく理解できていない。

どのように勉強すればいいのか、よくわからない・・・

英文法は誰もが学校で習いますが、「よく理解できていない」「どのように勉強したらいいのかわからない」。そんな悩みから、苦手意識をお持ちの方は多いのではないでしょうか。

英語を学習するうえで、英文法はとても大事です。この記事では英文法の効果的な勉強法と、心がけたいポイントを詳しく解説します。

kaoru
kaoru

この記事を読めば英文法は効率よく習得できます!苦手意識のある方もぜひ参考にしてくださいね。

この記事の著者

元英会話学校スタッフ・WEBライター

kaoru

大学では英文学を専攻。卒業後は英会話学校のスタッフとしてカウンセリング業務、大手旅行会社の海外部門勤務、塾講師、公文の先生等、子供教育関係勤務を経験。小学校英語準認定指導者資格を保有。現在はwebライターとして英語学習関連の記事を中心に活動中。自身の英語学習経験から、読者の悩みに寄りそった情報を伝えることを大切にしている。

英文法の勉強はなぜ必要?

kaoru
kaoru

英語を学習するうえで、英文法はなぜ必要なのでしょうか?それは次のような理由があるからです。

文の意味が理解できないから

英文は英単語のつながりによって成り立っています。このつながり方には一定のルールがあり、ルール通りの順番でないと、意味をなしません。このつながり方のルールが文法です。

例として、次の文をみてみましょう。

  • 私は あなたに  本を       買ってきて ほしい。
  • I          you            a book      buy               want

日本語の順番通りに英単語をつなげた場合、これで意味が通じるでしょうか?答えは「NO」です。英単語自体の意味がすべてわかっても、英文法のルール通りに並べないと、正しい意味が理解できません。この文を英文法のルール通りに並べ替えると、次のようになります。

  • I    want   you     to buy    a book.
  • 私は  ほしい あなたに  買ってきて  本を

英語と日本語では、文の語順が違います。日本語は動詞が最後に来るのに対し、英語は主語のすぐ後に来ます。このように英語には英語の文法ルールがあるので、英文法を正しく使えないと英文が読めない、聞き取れない、理解できないということになってしまいます。

英文法を学んで英文の意味を正しく理解することは、相手とのコミュニケーションをはかる第一歩です。スムーズなコミュニケーションのためにも、英文法は必要なのです。

言いたいことを伝えられないから

正しい英文法を使えないと、相手の言っていることが理解できないのはもちろん、自分の言いたいことも正確に伝えられません。前述の例文のように、英単語はすべて思いついたとしても「I、you、a book、buy、want」では「私がどうかしたの?本が買いたいの?本がほしいの?」と、言われた相手はさっぱりわからないかもしれません。

正しい英文法を学ぶことで、自分の言いたいことを正確に伝えられるようになりますので、スムーズなコミュニケーションが取れるようになります。

効果的な英文法の勉強法6選

kaoru
kaoru

では、英文法の学習にはどのような勉強法が効果的でしょうか。この章では、効果的な英文法の勉強法を具体的に解説します。

①まずは中学英文法の確認をする

まずは中学英文法が理解できているかを確認しましょう。「中学英文法の総復習」のような問題集を1冊解いてみるのがおすすめです。ほぼ正解できれば、英文法の基礎はできています。

日常会話に必要な文法はおおむね中学英文法レベルです。つまり、中学英文法がしっかりできていれば、日常会話であればほぼ問題はないのです。間違えたりわからなかった箇所があればしっかりと確認するようにしましょう。

わからない箇所が半分以上ある場合は、中学英語の参考書を1冊やり直すことをおすすめします。あまり量が多くなく、やさしいレベルの参考書をじっくりとやり直してみてください。

②スラッシュリーディング・チャンクリーディング

スラッシュリーディングとは、英文にスラッシュを入れてチャンク(言葉のかたまり)ごとに区切り、文章をあたまから読んでいく方法です。チャンクリーディングも同じようにスラッシュを入れてチャンクごとに区切りますが、チャンクリーディングは改行まで行い、よりチャンクを強調させて意味を把握する勉強法です。

英語は日本語とは語順が異なるので、慣れないうちは日本語の語順にそろえようと「返り読み(文を最後まで読んでから、後ろから訳していくこと)」をしてしまいがちです。返り読みをしていると英文の理解に時間がかかり、また長文になればなるほど主語、述語、修飾語がどれなのか、わからなくなっていきます。

スラッシュリーディング、チャンクリーディングでは、文のあたまからチャンクごとに意味を把握していくので、英語を英語の語順のまま理解する英語脳が養われます。多少、日本語としては変な訳に感じるかもしれませんが、英語の語順のままどんどん理解していくことで、英語独特の語順、文法力が身につきます。

スラッシュリーディングでは、スラッシュを入れる箇所、つまり意味をなすチャンクを作ることが重要になってきます。正しいチャンクを作れないと、英文の意味が理解できません。例文を見てみましょう。

  • The girl / who is playing tennis /over there / is my younger sister.
  • 少女は  テニスをしている  あそこで 私の妹です

スラッシュで区切ったチャンクを訳してみて、つなげた時に意味が通じれば正しいチャンクが作れています。この文は日本語では「あそこでテニスをしている少女は、私の妹です」となります。

しかし、以下のように区切っていたらどうでしょうか。

  • The girl / who / is playing tennis     /over     / there is my younger sister.
  • 少女      誰  テニスをしている 上で  私の妹がいます   

これではまったく意味が通じませんね。意味が通じない場合はスラッシュの位置が違いますので、関係代名詞や熟語に注意しながらチャンクを作り直していきます。スラッシュを入れる場所は、主に「関係代名詞」「接続詞」「動名詞・不定詞」などの前となります。

スラッシュリーディングをすることによって「どこが区切りなのか」という文の構造を正しく把握し、英語を英語の語順のまま理解することができるようになります。慣れないうちは簡単な文章から始めて、わからない熟語や品詞があれば一つずつ調べて理解していくようにしましょう。

③並び替えトレーニング

チャンク(まとまり)を正しく理解できるようになったら、次におすすめな勉強法が並び替えトレーニングです。並び替えトレーニングでは、チャンクに分解した文章を、文法的に正しい語順に並べ替えていきます。先ほどの例文で見てみましょう。

who is playing tennis

over there 

the girl 

is my younger sister

主語はどれでしょうか。述語はどれでしょうか。最初はゆっくりで良いので、文の構造をしっかりと考えながら組み立てていくようにしましょう。

正しい語順に並び替えるためには、英語の語順である文型(SVOC)に加え接続詞、副詞や形容詞の位置など、文法の知識が必要です。このため、並び替えトレーニングを行うことは、正しい英文法を身につけるのに大変効果的な方法であると言われています。英語のテストにはこの並び替え問題が多く登場しますので、市販の問題集も数多く出ています。自分のレベルに合わせて問題集を活用するのも一つの方法です。

④リピーティング

英文を見ながら正しい語順に並び替えることができるようになったら、リピーティングにトライしましょう。リピーティングとは、聞いた英文をすぐ繰り返して声に出す勉強法です。まずは英文を見ずに音声を聞いて、一文ずつ声に出して繰り返し発音していきます。聞いた英文の内容が理解できないと口には出せないため、リピーティングは文法の理解と定着に役立つと言われています。

リピーティングをするときは一文ずつ再生しては止めて、繰り返し声に出していきます。一文全部を繰り返せないときは、文の途中で止めても構いません。繰り返せるようになったら少しずつ再生する英文を長くしていき、最終的に一文(もしくは短文であれば2、3文)全部を口に出して繰り返せるようにしていきます。

文の途中で止めるときは、息継ぎや間を取っている箇所で止めるようにします。この息継ぎや間を取るタイミングはチャンクとほぼ一致しているので、文の構造や内容を理解するのに役立ちます。聞き取れなかったり意味がわからない場合は、スクリプト(英文)を見て内容を確認するようにしましょう。リピーティングは文の構造を理解して定着させることが目的ですので、わからないときは英文を見てしっかりと文の構造を理解することが大切です。

英文を見ずに音声だけを聞いて繰り返すのは、思った以上に難しいものです。読めば音読はできるけど、英文を見ないとスムーズに口から出てこない。と、最初は上手にできないかもしれません。うまくできない場合は「聞いてほぼ理解できるレベル」の簡単な英文から始めるのがおすすめです。何度も繰り返しリピーティングをして文法が定着すれば、次第に長く複雑な文も口に出せるようになります。

リピーティングは音声だけでも学習できるので、隙間時間の活用にも有効な勉強法です。通勤や通学時間などを活用し、ぜひリピーティングに取り組んでみてください。

⑤パターンプラクティス

パターンプラクティスとは、英文を少しずつ変化させながら文の型(パターン)を覚えていく学習法です。「瞬間英作文」という学習法の一つで、英文法の型(パターン)を覚えることで瞬時に英文を理解し、アウトプットできるようになります

パターンプラクティスは、学習したい文法表現が入った英文の主語や目的語を入れ替えたり、疑問形や否定形などに変えたりして応用していきます。例を見てみましょう。

  • (例)学習したい文法表現:be going to〜
  • I’m going to play the piano.
  • He’s going to play the piano.
  • He’s going to play the guitar.
  • Is he going to play the guitar?
  • Is she going to play the guitar?
  • She isn’t going to play the guitar.
  • He isn’t going to play the guitar.

上記のように、一つの文法表現をさまざまな形に応用していきます。英文は声に出して、リズムよく繰り返していきましょう。何度も繰り返し声に出して定着させ、瞬時に応用していくことで、頭で考えずに口から英文が出るようになります。

オンライン英会話には、ここでご紹介しているリピーティングやパターンプラクティスで英語力の基礎作りを行うサービスも複数あります。よろしければ、おすすめのオンライン英会話のまとめ記事[↗]をご参照ください。

⑥英作文

英文法が理解できたら、実際に自分で英作文をしてみましょう。と言っても、ゼロから英作文をするのはハードルが高いかもしれません。おすすめの勉強法は、今まで使ってきた学習教材から例文を抜き出し、パターンプラクティスの要領で単語を置き換えていくことです。例を見てみましょう。

  • (例文)She went to the park with her friend.(彼女は友達と一緒に公園に行った。)
  •   → I went to the park with my dog.(私は犬と一緒に公園に行った。)

身の回りの出来事や、今日会社であったことなど、最初は日記のように数行から始めると取り組みやすいかもしれません。まずは簡単な英文をたくさん作成し、慣れてきたら少しずつ長い文、複雑な文に応用していきます。自由に使える英語の型を増やしていくことで、慣れてくるとゼロから英文を作れるようになります。

効果を上げる!英文法の勉強法3つのポイント

kaoru
kaoru

英文法の勉強で効果をあげるためには、3つのポイントがあります。一つずつ見ていきましょう。

①1つの教材に繰り返し取り組む

英文法を勉強するときに使う教材は、1つに絞りましょう。あれもこれもと多くの教材に手を出すのは、効率的とは言えません。なぜなら、英文法は決まった文法の規則ですので、どの教材も内容はほぼ同じだからです。

また、1つの教材に繰り返し取り組むことで、知識が定着します。人間の脳は、時間が経つにつれ覚えたことを忘れてしまいますので、知識を定着させるためには繰り返し学習することが大切です。

大事なのは、自分のレベルに合った教材を使うということです。やさしすぎても難しすぎても、なかなか効果は上がりません。「中学英文法の基礎を理解しているか」を基準に、自分のレベルに合った教材を繰り返し学習するようにしましょう。

②インプットとアウトプットのバランスをとる

英文法は、文法を学習するという点ではインプットが多くなります。しかし、インプットしただけでは実際に使いこなすことはできません。逆に、しっかりと基礎をインプットしていないのにアウトプットばかりしても、効果は上がらないでしょう。英語学習の理想的な目安は、インプット7割アウトプット3割と言われています。

前述の効果的な勉強法で紹介したスラッシュリーディング、並び替えトレーニングはインプットの勉強法です。対して、リピーティング、パターンプラクティス、英作文などは声に出したり自分で英文を作るアウトプットの勉強法です。

インプットした知識をアウトプットさせることで、英文法の知識はより定着していきます。インプットとアウトプットのバランスをとりながら学習するよう心がけましょう。

③他の人に説明してみる

本当に理解できているかどうかを確認するには、他の人に説明してみる方法が有効です。自分では理解できていると思っていても、いざ他の人に説明しようとすると説明できない、ということは意外と多いものです。理解した(=インプット)と説明できる(=アウトプット)は別のものなのです。

なぜこの語順なのか、これはどういう文法なのか、他の人にきちんと説明できれば、あなたはその英文法を完全に理解していると言えるでしょう。最初はむずかしいかもしれませんので、教材を見ながら説明しても構いません。一つずつ確実な知識をつけ、何も見ないで説明できるレベルを目指しましょう。

英文法の勉強法まとめ

この記事では、効果的な英文法の勉強法を解説しました。

  1. まずは中学英文法の確認をする
  2. スラッシュリーディング・チャンクリーディング
  3. 並び替えトレーニング
  4. リピーティング
  5. パターンプラクティス
  6. 英作文

英文法を勉強するとき、心がけたいコツは以下の3つです。

  1. 1つの教材に繰り返し取り組む
  2. インプットとアウトプットのバランスをとる
  3. 他の人に説明してみる
kaoru
kaoru

英文法の習得には努力と時間が必要ですが、効果的な勉強法とコツを心がけることで、効率的に学ぶことが可能です。ぜひこの記事を参考にして、英文法を自分のモノにしてくださいね。