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フィリピン留学はきついってよく耳にします…。
治安も心配だし大丈夫かなあ…。
「英語力を伸ばしたい」とフィリピン留学を検討しているけど、きつい・治安が悪いなどの噂を耳にして不安な方も多いのではないのでしょうか。実際のところ、フィリピン留学はきつい側面もあると思います。ですが、それは「日本での生活と比較すると」という話です。
日ごろ慣れた環境は「コンフォートゾーン」と呼ばれていて、心地よいと感じられますが、海外などの留学環境はコンフォートゾーンから外に出て、「ストレッチゾーン」と呼ばれる環境に身を置くことになります。慣れない環境下では濃密な学びができる一方で、不便さやきつさを感じることは否めません。
では、どうやって「きつさ」を乗り越えればいいのでしょうか?本記事では、フィリピン留学がきついといわれる理由10選を徹底解説していきます。また、その「きつさ」を解決する方法も合わせてご紹介します。
フィリピンの語学学校マネージャーをしていた経験を活かして、いかに上手く乗り越えるかもご紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね!
元フィリピン語学学校マネージャー・韓国在住WEBライター
Yumi
大学では英語教育法を専攻。卒業後、個別指導学習塾で教室長として小学生から高校生300人以上の生徒に受験指導・講師のマネジメントを勤める。退職後にフィリピンへ渡り、日系・韓国系の語学学校で日本人マネージャーを勤める。現在は韓国に移住し、教育現場の経験を活かしWEBライターとして活動中。英語が話せることで世界が広がる喜びや海外へ行くことで得られる学び、「一歩踏み出す勇気」を伝えることを目標にしている。
フィリピン留学がきつい理由10選
①初心者向けだが授業はすべて英語
フィリピン留学は初心者にピッタリと留学エージェントから紹介された方もいるかと思います。ですが、実は授業は全てオールイングリッシュで進められます。
現地に行けば英語力が伸びる!と思っている人にとっては心が折れやすいポイントです。実際に英語力がゼロでフィリピン留学へ来られた方にお会いしたことがありますが、かなり苦戦されていました。
とくに最初の1カ月は先生の言っていることを理解するのに精一杯で、もっと日本で勉強してくれば良かった…と後悔している場面もしばしばです。
②授業数が多すぎてついていけない
フィリピンの語学学校は授業数が多いことでも有名です。欧米やヨーロッパとは違い1日6~10コマ(1コマ50分程度)受けることがほとんどで、体力が持たないこともあります。
「とにかく英語を話せるようになりたい」「短期間で結果を出したい」と結果にコミットしたい留学生には大人気ですが、大変さを理解せずに申し込んでしまう人もいます。
「英語だけでなく、観光も楽しみたい」と考えている留学生にとっては、想像と違ったと感じてしまうこともあります。目的に合わせて、慎重に授業数や学校選びをしましょう。
③すぐに体調を崩す
フィリピン留学では日本と違う環境というだけで、体調を崩してしまう人が多数います。実際に語学学校へ入学して1、2週間後に体調を崩す留学生を沢山見てきました。留学生で体調を崩していない人の方が少ないのでは?と思わされるほど、毎週のように病院の案内をするほどでした。※同じフィリピン留学でも、マニラなど都市部ではそういったことは少ないと聞いています。
とくに多いのが腹痛です。元々便秘気味の人ですら、お腹が緩くなりやすいです。ご飯や水の違いでお腹を壊しやすいと思います。くれぐれも水道水だけは飲まないように注意してください。また、高熱や風邪に悩まされる方も多かったです。学生寮や教室のクーラーが強かったり、デング熱や腸チフスなど東南アジア特有の病気もあるので対策は必要です。
④日本食が恋しい
フィリピンの食が合わず、日本食が恋しいと感じる人も多いです。フィリピンはお米が主食で脂っこい肉料理が中心です。しかも、味付けは結構濃いめです。お米も日本のものとは違い、パサパサしています。食事が3食セットになっている語学学校がほとんどの為「また、同じパターンか」と飽きてしまう可能性もあります。
また、日本とは違い野菜の量が少ないためビタミン不足になりやすいです。日本からビタミン剤を持って行ったり、スーパーで果物を買い補う必要があるかもしれません。
⑤ルームメイトと仲良くなれない
フィリピン留学であるあるなのが、ルームメイトと上手くいかないといった相談です。「英語を使う環境を少しでも増やしたい!」「多国籍の友達を作りたい」と複数人部屋を選んだのはいいものの、想像と違ったということもあります。
フィリピン留学では「1人部屋」と「複数人部屋」を選ぶことができます。ただ、憧れていた留学ライフではなく「ルームメイトとの文化の違いに戸惑っている」「歳が離れすぎて仲良くなれない」といったことも。
また、時期によっては日本人ばかりの部屋の可能性もあります。結局部屋では日本語を使ってしまい、もったいなかったといった話も耳にします。
ただし、心細い海外では逆に日本人のコミュニティが自分自身の安心感になるため必要な時もあります。必ずしも距離を置く必要はありませんよ!
⑥トイレットペーパーを流せない
日本ではほぼ見かけませんが、フィリピン留学で「嫌だ!」とよく聞くのがトイレットペーパーを流せないことです。フィリピンでは使ったトイレットペーパーを便器の横にあるゴミ箱に捨てる、というのが普通です。日本との違いに驚かれる方も多く、匂いがきつい!と感じるかもしれません。
しかも、学生寮の掃除は週に1回だけや、留学生自身で申請しないと掃除してもらえないということもあります。日本ではトイレットペーパーを流せない所はあまりないので、慣れるまでに時間がかかってしまう人も多い点です。
⑦現地費用が高くお金が足りない
フィリピン留学で上位に入るほどあるあるなのが、現地費用が高く現金が手元に足りない!ということです。現地費用とは、ビザの延長費用や施設代などの渡航後に現地の語学学校で払う費用です。現地費用が「思ったより高かった!」「あることを知らなかった!」と勘違いしている留学生が沢山います。
また、勉強をするためにフィリピン留学へ来たからお金はほとんど持ってこなかった、という方もいますが、最低限は必ず準備した方がいいと思います。勉強だけをしていると息が詰まってしまい、逆にストレスで集中できない!ということもあります。
事前にいくら必要なのかしっかり確認することが大切です!
⑧アリやゴキブリが多すぎる
フィリピンは年中夏なので、アリやゴキブリなどの虫が至る所にいます。ご飯を食べに行ったら、ハエが何匹も飛んでいたり、壁にヤモリがいたり、フィリピンでは日常茶飯事です。部屋に食べかけのお菓子を置きっぱなしにしようものなら、一瞬でアリが大量発生します。共同生活をしている学生寮では、ルームメイトの迷惑にならないように注意が必要です。
アリやゴキブリの対策を徹底している語学学校もあるので、虫が苦手な人は事前に調査する必要がありそうです。少しずつ耐性はついていくとはいえ、到着してすぐのころは「寝ている間に虫が湧いていたらどうしよう」と不安に感じるかもしれません。
⑨スリにあわないか怖い
「スマホを盗まれた!」とスリに合い、相談に来る留学生も少なくはありません。特に、留学生の中では日本人がダントツでスリにあっていました。これは、日本が安全である証拠かもしれません。日本ではあまり気を付けていなかったので、危機感が薄く盗まれてしまう可能性が高いと言われています。
例えば、観光地に遊びに行った際にスマホをズボンのポケットに入れており、「気づいたらない!」ということも。客引きと見せかけて話しかけられている間に抜き取られたといった話も耳にします。
フレンドリーで明るいフィリピン人が多いので、安全だと勘違いしそうになりますが、あくまでも海外だということを頭の片隅に入れておきましょう。
⑩ネットが弱くてイライラする
フィリピンのインターネットは日本と比べると安定しないことがほとんどです。学校内ではWI-FIが飛んでいますが、繋がりづらいことがあります。特に、夜中の時間帯はアクセスが集中するせいか、速度が急激に遅くなることもよくあります。集中して勉強をしたいのに、スマホだと時間がかかってイライラする!といった話も耳にします。
留学前に「学生寮の部屋でもインターネットを使える」と聞いていても、実際に部屋に入ると電波が悪かったといったこともありますのでご注意ください。なお、都市部と郊外の観光地でもネット環境の差があります。とくに郊外へ行かれる方は要注意です。電波がさらに弱い可能性があります。
全て解決!フィリピン留学のきつさを乗り越える方法10選
①日本で英検3級レベルの勉強をする
フィリピン留学に行けば確実にペラペラになれる!と思っている人は大間違いです。日本で最低限英検3級レベルの勉強をしていくことをおすすめします。もちろん英語力ゼロでもある程度は喋れるようになりますが、基礎があるかないかで成長速度が格段に違います。
様々なレベルで語学学校へ入学してくる留学生を見てきましたが、同じ期間勉強していたとしても卒業時の英語力は雲泥の差がありました。努力によって変わるかもしれませんが、スタートが違うのには間違いありません。本当に英語力、とくに会話力を伸ばしたい方は英検3級レベルの文法・語彙・会話表現は日本で終わらせることで効率よく留学生活を過ごすことができます。
フィリピンは綺麗な英語を使うので、難しいことはする必要ありません。渡航後に後悔しないように少しでもいいので取り組みましょう!
②授業のコマ数を調節する
授業のコマ数が多ければ多いほどいい!と思っている方は一度立ち止まって考え直してみてください。マンツーマン授業は1日6コマ以下をおすすめします。
英語初心者の方で多いのが「英語を喋れるようになるなら!」と詰め込み過ぎて集中が持たない・宿題が終わらない・予習ができなかったというパターンです。特にフィリピン留学は1日のコマ数が多いことでも有名なので、ついパンパンに授業をいれがちです。
自分の体力があるのか?予習復習はできるのか?を意識してみてください。授業を受けっぱなしになっては意味がありません。習ったこと、分からなかったことを理解し自分のものにすることで効果を発揮するのです。
余裕を持ったスケジュール調整をするようにしましょう
③病院にいつでも行ける準備をする
体調不良が心配な方は、必ずいつでも病院に行けるよう準備をしておいてください。「準備といっても何をすればいいの?」と思われるかもしれませんが、フィリピンで病院に行く場合どこに行けばいいか、準備する物があるか、など事前に知識があるだけで、安心感は違います。フィリピンで病院に行く際は日本人ヘルプデスクがある総合病院を選ぶと日本語が通じる方が対応してくれるので安心です。セブ島だと「Cebu Doctors’ University Hospital」に日本人の医者・ナースが在中しています。
また、準備物は病院によって違う可能性がありますが、最低限パスポートの顔写真・海外保険証・日本を出国時のEチケットのコピーを準備することをおすすめします。
④デリバリーサービスを利用する
「ご飯が合わないかも」と心配な人は安心してください。フィリピンではデリバリーサービスが至る所で利用できます。デリバリーサービスのGrabを利用すれば、日本食も気軽に食べれます。また、フィリピンでは日本食のレストランも多く、遅くまで開いているお店もあるので安心です。Grabなどデリバリーサービスのアプリは日本で必ずダウンロードして、初期設定をしておくことがおすすめです。
⑤ルームメイトと合わない時は部屋を変更してもらう
ルームメイトと合わないことに悩んだ場合は、語学学校の日本人スタッフに相談してみてください。基本は語学学校に日本人スタッフは在中しているので「上手く説明できるかな」と不安な方も安心です。ただし、混雑状況や時期によって変更できない可能性があります。とくに春休みや夏休みなどの繁忙期シーズンは要注意です。しかし、空きがある場合はすぐに対応してくれることがほとんどです。
事前にご自身でできる対策としては、アイマスクや耳栓などを持参することもおすすめです。共同で生活することを意識した準備も大切になります。
⑥トイレットペーパーを流せる学校を選ぶ
フィリピンにもトイレットペーパーを流せる語学学校があります。どうしても気になる方は事前に留学エージェントへ確認するのはいかがでしょうか?ただし、流せない学校がほとんどで、流せる学校があったとしても満室ということもあり得ますので、事前に情報を丁寧に収集し、計画的に語学学校を探されることをおすすめします。
⑦日本円を多めに持っていく
フィリピン留学は安い!といったイメージの方は注意をしてください!想像以上にお金がかかることもあるので、日本円は多めに持っていくことをおすすめします。食事や学生寮費が全て込みということから「現金をほとんど持ってきていない」といった声も聞きます。記事の前半でも述べた通り、フィリピン留学は「現地費用」を渡航後に支払う必要があります。また、仲良くなったルームメイトとアイランドホッピングやジンベイザメツアーに行くことも。
フィリピンはクレジットカードを使えない場所もあります。また、キャッシング手数料も高いので現金を多めに準備するようにしてください。せっかくフィリピンにいるのに「お金が足りない」と悲しい思いをしないようにしましょう。
⑧部屋に食べかけのものを置かない
アリがゴキブリなどの虫が苦手な方は、部屋に食べかけのものを置かないように徹底しましょう。日本で放置していたとしても、大したことはありませんがフィリピンでは一瞬で虫が発生します。
常夏の国で虫が発生しやすいのは仕方ないことなので、対策をするのが大切です。冷蔵庫があるのであれば中にしまうか、全て食べきるようにしましょう。それでも心配な方は、虫対策として日本で対策グッズを購入しフィリピンへ持っていかれるのはいかがでしょうか。もちろん現地でも購入することができます。
⑨スマホストラップを持っていく
スマホのスリが心配な方は必ずスマホストラップを活用しましょう。スマホストラップを付けているかいないかで、スリに合う確率が格段に変わります。実際に「盗まれた!」と言っているのは、ポケットに入れていた留学生がほとんどです。
記事の前半でも述べた通り、フィリピンはあくまでも海外です。スリに合わない状況を作ることを心がけましょう。とは言っても、過度に心配しすぎる必要はありません。留学する地域の治安について情報を正しく集めて理解することで、不安の解消にもつながります。
海外でのお作法みたいなものなので、心配な方は対策を行って、安心して楽しめるようにしましょう!
⑩現地の格安SIMカードを利用する
現地でWI-FIの弱さが心配な人は、現地で格安SIMカードを購入するのがおすすめです。利用する会社によりますが、月1,000円ほどのプランもあります。
SIMカードはGlobe かSmartという会社がおすすめです。フィリピンのSIMカードは日本のように特別な契約は不要で、購入後スマホに登録すればすぐ使用できます。ただし、お持ちのスマホがSIMフリーになっているか必ず確認してください。SIMフリーにするのに、事前に日本での手続きが必要な場合があります。
フィリピンのSIMカードについて「登録はどうすればいいの?」「どこで買えばいいの?」と不安な方も安心してください。空港のカウンターやショッピングモールで購入でき、登録もショップスタッフの方が行ってくれます。語学学校によっては、到着後に学校で購入し登録まで一緒に行ってくれることもあります。
フィリピン留学がきつい理由と解決方法まとめ
本記事では、フィリピン留学がきついと感じる理由と解決策をご紹介しました。
【フィリピン留学がきつい理由まとめ】
- 初心者向けだが授業はすべて英語
- 授業数が多すぎてついていけない
- すぐに体調を崩す
- 日本食が恋しい
- ルームメイトと仲良くなれない
- トイレットペーパーを流せない
- 現地費用が高くお金が足りない
- アリやゴキブリが多すぎる
- スリにあわないか怖い
- ネットが弱くてイライラする
【フィリピン留学のきつさを解決する方法まとめ】
- 日本で英検3級レベルの勉強をする
- 授業のコマ数を調節する
- 病院にいつでも行ける準備をする
- デリバリーサービスを利用する
- ルームメイトと合わない時は部屋を変更してもらう
- トイレットペーパーを流せる学校を選ぶ
- 日本円を多めに持っていく
- 部屋に食べかけのものを置かない
- スマホストラップを持っていく
- 現地の格安SIMカードを利用する
フィリピン留学は「きつい」と感じる方もいるかもしれませんが、しっかりと乗り越える方法を知っておくことで語学留学には最高の場所とも言えます。事前の情報収集を徹底し渡航後に「想像と違った」とならないように、対策方法をを理解する必要があります。
渡航前に準備するかしないかで、留学期間の過ごし方が大きく変わってきます。ぜひ、事前に理解を深めて、有意義なフィリピン留学ができるように対策をされてください。
皆さまのフィリピン留学体験が最高なものになるように願っております!