英検®2級攻略!大問5ライティング(英作文)問題対策【米山達郎の英検®攻略ブログ】

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みなさんこんにちは、米山達郎(よねやま・たつろう)です。

この記事の著者

米山 達郎よねやま たつろう

京都大学の文学部を卒業してから、長い間、河合塾で模擬試験を作るリーダーをしていました。現在は、資格試験や大学入試の問題を作ったり、学校の先生たちのサポートをしたりしています。これまでに作った本には、『英文法・語法 Vintage』(いいずな書店)、『英作文バイブル和文英訳編/自由英作文編』(Z会)、『パラグラフリィーディングのストラテジー1/2/3』(河合出版)などがあります(いずれも共著です)。

📘 詳しいプロフィール・著書情報はこちら → 米山達郎先生プロフィール

私はふだん、大学入試や英検®、TOEICなどのテストを作る仕事をしています。このブログでは、英検®2級の問題を見ながら、「英検®2級ではこういう問題が出ている」「こんなスキルが必要とされる」ということを、わかりやすく伝えていきます。

ちょうど文化人類学者がある村に行って、その村の暮らしを観察して「この村にはこんな文化がありますよ」と紹介するように、私は英検®2級という「世界」をみなさんに紹介する気持ちで書いています。

このブログを読むことで、「英検®2級ってこんな感じなんだ」「こうやって勉強したらいいんだな」と実感してもらえたらうれしいです。

なお、ブログに出てくる問題はすべてオリジナルで、実際の過去問ではありません。英検®の過去問を見たい方は、こちらをご覧ください:

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ライティング(英作文)問題(大問5)

大問5は、あるトピックに関する自分の意見とその理由を2つ書く問題です。

字数制限は80語〜100語です。

解き方の4ステップ

【ステップ1】まずは自分の意見を明確に書く

【ステップ2】次に、理由を2つ書こう

【ステップ3】理由の概要→理由の詳細という構成にする

【ステップ4】書き終わったら、ちゃんと見直そう

それでは各ステップを詳しく見ていきます。

【ステップ1】まずは自分の意見を明確に書く

自分の意見は、問題文をそのまま使うか、少し手直しして使いましょう。

無理をして別の表現に言い換える必要はありません。

〈問題文〉

Some people prefer living in the countryside rather than in big cities. Do you think more people will move to the countryside in the future?

(大都市よりも田舎での生活を好む人もいます。あなたは、将来もっと多くの人が田舎に引っ越すようになると思いますか?)

〈肯定的な答え方〉

Yes, I think more people will move to the countryside in the future.(13語)

〈否定的な答え方〉

No, I don’t think more people will move to the countryside in the future.(14語)

【ステップ2】次に、理由を2つ書こう

自分の考えを書いたら、次はその理由を2つ書いてあげましょう。

そのときに便利なのがこの形です。

First, ~. Second, ~.(「まず~。それから~。」)

たとえばこんなふうに書けます。

Yes, I think more people will move to the countryside in the future. First, many people want a quieter and less stressful life, and the countryside offers a more peaceful environment. 〜〜〜〜〜 Second, with the rise of remote work, people can live and work anywhere, so they no longer need to stay in big cities. 〜〜〜〜〜〜

(注)First, / Second, のあとには必ずコンマ( , )をつけるのを忘れないように!

英検®2級の英作文では、「変わった意見」や「特別な体験」を書く必要はありません。

「ふつうに考えたらその通り」と思えるような、一般の人なら共感できる平凡で常識的な理由で十分です。

ただし、意見と理由がちぐはぐになると減点されます。

たとえば、「田舎に住む人が増えると思う」と答えているのに、理由として「都会の学校の方がいい」と書いたら、おかしいですよね。

つまり、意見と理由が無理なくつながっていることが大切です。

英検®2級の問題では、POINTS(観点のヒント)が書かれています。

これは「どんな理由を書けばいいか分からない…」というときのヒントになります。

(例)POINTSがLifestyle / Technology / Cost of livingのとき

POINTSの観点書ける理由の例
Lifestyle(暮らし)自然が多くて静か、リラックスできる生活ができる
Technology(技術)リモートワークやオンライン学習ができるから、都会に住む必要がない
Cost of living(生活費)家賃や物価が安くて、広い家に住みやすい

POINTSをうまく使って、「自分ならどう思うかな?」と素直に考えて書くことが大切です。

読み手が「なるほど」と納得できるような、常識的でわかりやすい理由を書くことを目指しましょう。

【ステップ3】理由の概要→理由の詳細という構成にする

理由を書くときは「理由の概要→理由の詳細」という「2段階」に分けて書くのがお勧めです。

まずは一般的・抽象的なざっくりとした理由の概要だけを書きます。そのあとに個別的・具体的な理由の詳細を書くという2段階の構成です。

例えば1つ目の理由はこんな感じの2段階構成になります。

①First, many people want a quieter and less stressful life, and the countryside offers a more peaceful environment. ②For example, people can enjoy nature, breathe fresh air, and avoid the noise and crowds of the city.(38語)
(まず、多くの人はより静かでストレスの少ない生活を望んでおり、田舎はより平穏な環境を提供してくれます。たとえば、人々は自然を楽しんだり、新鮮な空気を吸ったり、都会の騒音や混雑を避けたりすることができます。)

①「田舎はより平穏な環境を提供」〈概要〉

②「自然を楽しむ、新鮮な空気を吸う、都会の騒音や混雑を避ける」〈詳細〉

ここではFor exampleを用いて、①の内容を②で具体的に説明しています。

2番目の理由の2段階構成も見てみましょう。

③Second, with the rise of remote work, people can live and work anywhere, so they no longer need to stay in big cities. ④This means they can choose to live in rural areas where rent is cheaper and they have more space to live comfortably.(47語)

(次に、リモートワークの普及によって、人々はどこでも住みながら働くことができるようになり、大都市にとどまる必要がなくなっています。つまり、人々は家賃が安く、より広いスペースで快適に暮らせる地方を選んで住むことができるのです。)

③「リモートワークができるので大都市に住まなくてもよい」〈概要〉

④「地方の方が家賃は安く、より広いスペースで快適に暮らせる」〈詳細〉

ここではThis means (that) …を用いて、①の内容を②で言い換えています。

冒頭に書く意見が10〜15語くらいなので、理由を2つ書いて合計で70〜90語くらいになるのが目安です。ということは、1つの理由につき35〜45語くらいの語数で書けばちょうどよいという計算になります。

さらに、その35〜45語の中身を「概要+詳細(具体化・言い換えなど)」という2段階構成で書くと、バランスの取れた内容になります。

このように、どのくらいの分量を書けばいいのかを意識して日ごろから練習しておくと、「これくらい書けば大丈夫」と自然に感じられるようになってきます。その結果、「字数が足りない!」というトラブルも減っていきます。

【ステップ4】書き終わったら、ちゃんと見直そう

書きっぱなしにせずに、答案をしっかり見直してミスを直すことが大事です。

特に、よくある「うっかりミス(ケアレスミス)」は次のポイントでよく起きます。

見直しチェックポイント

  • 1) 主語と動詞はちゃんと入っている?
  • 2) 三単現のsを忘れてない?(例:He like → He likes)
  • 3) 時制(いつの話か)がズレてない?(過去・現在・未来)
  • 4) 助動詞(will, can, mustなど)はちゃんと入っている?
  • 5) スペルミスをしてない?

この5つを見直すだけでも、点数アップにつながりますよ!

時間が少し残っていたら、ゆっくり1文ずつ心の中で読み上げてみるのもお勧めです。

目で見て気づかないミスも、音にしてみると気づきやすくなることも多いものです。

是非試してみてくださいね。

実際にやってみよう!

では早速問題を解いてみましょう。

制限時間は8分です。


● 以下の TOPIC について,あなたの意見とその理由を2つ書きなさい。

● POINTS は理由を書く際の参考となる観点を示したものです。ただし,これら以外の観点から理由を書いてもかまいません。

● 語数の目安は80語~100語です。

TOPIC

Some people say that using robots in daily life will become more common in the future. Do you agree with this opinion?

POINTS

● Convenience

● Cost

● Safety 


それでは解答例を確認しましょう。

問題文はSome people say that using robots in daily life will become more common in the future. Do you agree with this opinion?(将来、日常生活でロボットを使うことがもっと一般的になると言う人もいます。あなたはこの意見に賛成ですか?)です。

POINTSはConvenience(便利さ) / Cost(コスト) / Safety(安全性)です。

〈解答例①〉

Yes, I think using robots in daily life will become more common in the future. First, robots can help with everyday tasks. For example, they can vacuum the floor, wash the dishes, and prepare simple meals. This helps people save time and reduce stress, allowing them to focus on more important things, such as spending quality time with their families. Second, since many countries are facing aging populations, robots can support elderly people who live alone. For instance, they can remind them to take medicine, assist with light housework, or contact emergency services in case of an emergency.(98 words)

(はい、将来、日常生活でロボットを使うことはもっと一般的になると思います。まず、ロボットは日常の作業を手助けすることができます。たとえば、床の掃除をしたり、皿を洗ったり、簡単な食事を用意したりできます。これにより、人々は時間を節約し、ストレスを減らすことができるため、より重要なこと、たとえば家族と充実した時間を過ごすことに集中できます。次に、多くの国が高齢化社会に直面しているため、ロボットは一人暮らしの高齢者を支えることができます。たとえば、薬を飲む時間を知らせたり、軽い家事を手伝ったり、緊急時には救急サービスに連絡したりできます。)

〈解説〉

・Yes, I think using robots in daily life will become more common in the future.(15語)

☞「あなたの意見」では問題文のusing robots in daily life will become more common in the futureをそのまま使っていますね。

☞agreeを使ってYes, I agree with the opinion that using robots in daily life will become more common in the future.(19語)としてもOKです。

▶[定型表現] agree with the opinion that SV(〜という意見に賛成)という表現は便利なので、そのまま覚えておきましょう。

・①First, robots can help with everyday tasks. ②For example, they can vacuum the floor, wash the dishes, and prepare simple meals. ③This helps people save time and reduce stress, allowing them to focus on more important things, ④such as spending quality time with their families.(45語)

☞①「理由1」は定番パターンの〈First, SV ….〉を用いています。

☞②「ロボットは日常の作業を手助けする」〈概要〉→「床掃除、皿洗い、食事の用意」〈詳細〉という「2段階」で構成しています。

☞③This helps …を用いて「ロボットが日常の作業をする」〈前提〉→「人間は時間の節約、ストレス減少、より重要なことに集中」〈結果〉という流れになっています。

☞④具体例の表し方には2通りあります。

  • 文の具体例:〈SV …. For example, SV 〜.〉「…。たとえば、〜。」
  • 名詞の具体例:〈名詞X(,) such as 名詞Y〉「(例えば)YのようなX」

(注)ここでは名詞の代わりに動名詞を用いた〈名詞(,) such as doing〉という形になっています。

・⑤Second, since many countries are facing aging populations, robots can support elderly people who live alone. ⑥For instance, they can remind them to take medicine, assist with light housework, or contact emergency services in case of an emergency.(38語)

☞⑤「理由2」は定番パターンの〈Second, SV ….〉を用いています。

☞⑤〈Since SV …, SV 〜.〉は背景や前提となる状況を説明する時に用います。

ここでは「多くの国が高齢化社会に直面している」という現状をsince節で述べています。

☞⑥「ロボットは一人暮らしの高齢者を支える」〈概要〉→「薬を飲む時間の告知、家事の手伝い、緊急時の救急サービスの連絡」〈詳細〉という「2段階」で構成しています。

*この答案の理由は2つともConvenience(便利さ)の観点から書いています。

〈解答例②〉

No, I do not think using robots in daily life will become more common in the future. First, robots are still very expensive, and most people cannot afford to buy them for personal use. Moreover, even if technology advances, the cost of maintenance and repairs may continue to be high, which makes robots less practical for ordinary households. Second, there are serious safety concerns. For instance, if a robot breaks down or malfunctions, it could cause accidents—such as spilling hot water or dropping heavy objects—that might injure people or damage property.(93 words)

(いいえ、私は将来、日常生活でロボットを使うことがもっと一般的になるとは思いません。まず、ロボットは今でも非常に高価であり、多くの人は個人で購入することができません。さらに、たとえ技術が進歩したとしても、メンテナンスや修理にかかる費用は高いままである可能性があり、一般家庭にはあまり実用的とは言えません。次に、安全面での重大な懸念があります。たとえば、ロボットが故障したり誤作動を起こしたりすると、熱湯をこぼしたり重い物を落としたりして、人を傷つけたり物を壊したりする事故につながるかもしれません。)

〈解説〉

・No, I do not think using robots in daily life will become more common in the future.(17語)

☞この答案でも「あなたの意見」では問題文のusing robots in daily life will become more common in the futureをそのまま使っていますね。

☞agreeを使ってNo, I don’t agree with the opinion that using robots in daily life will become more common in the future.(20語)としてもOKです。

・①First, robots are still very expensive, and most people cannot afford to buy them for personal use. ②Moreover, even if technology advances, the cost of maintenance and repairs may continue to be high, ③which makes robots less practical for ordinary households.(41語)

☞①「理由1」は定番パターンの〈First, SV ….〉を用いています。

☞②「現在ロボットは高価」→「将来メンテナンスや修理費は高価なまま」という「対比」で構成しています。

☞③非制限用法のwhichで前文に対するコメントを加えています。「ロボットは高価」〈前提〉→「一般家庭に実用的ではない」〈結論〉ということは、「日常生活でロボットを使うことがもっと一般的になるとは思わない」という意見と自然につながりますね。

・③Second, there are serious safety concerns. ④For instance, if a robot breaks down or malfunctions, it could cause accidents—such as spilling hot water or dropping heavy objects—that might injure people or damage property.(35語)

☞③「理由2」は定番パターンの〈Second, SV ….〉を用いています。

☞④「安全面での懸念」〈概要〉→「故障すると事故につながる」〈詳細〉という「2段階」で構成しています。

☞④〈If SV …, SV 〜.〉「もし…ならば、〜。」という「条件+帰結」の表現は、2段階の説明で活躍します。概要を詳細に説明するためには、具体例を挙げるだけでなく「条件+帰結」のパターンを使うと書きやすくなる場合も多いということは覚えておきましょう。

*この答案の理由はCost(コスト)とSafety(安全性)の観点から書いています。

まとめ:ライティング問題(大問5)の学習対策

「英作文って難しそう…」「何を書けばいいか分からない」と感じていませんか?

でも安心してください。毎日少しずつ練習を重ねることで、確実に書けるようになります!

英検®2級では、自分の意見を述べ、理由を2つ書いて約80〜100語の英文を完成させる力が求められます。

型とコツを押さえれば、満点も夢ではありません!

① どうやって練習するの?

まずは、身近なテーマについて1日1文から始めましょう。

英検®2級でよく出るトピック(例:テクノロジー、教育、環境)について、自分の考えをシンプルな英文で書く練習をします。

例えばこんな英文から始めましょう。

  • I think students should study abroad.
  • I believe technology makes our lives easier.
  • I prefer living in the countryside.

慣れてきたら、「理由を2つ書いて80語以上の英文にする」練習にレベルアップ!

② なぜ毎日書くのが大事?

英検®では、以下のような基本的なミスで点を落とすことがよくあります:

  • スペルミス(ex. goverment → government)
  • 三単現のsの忘れ(She walk → ✕/She walks → ○)
  • 主語と動詞の不一致(My parents likes → ✕/like → ○)

こうしたミスを防ぐには、日々のアウトプット練習が一番効果的です。

毎日少しずつ書くことで、徐々にミスが少なくなり、「正しい英語の形」が自然と身についていきます。

③ 例文を暗唱して「英語の型」を身につけよう!

英検®2級では、何も見ずに80語以上の英文を書く力が求められます。

いきなりゼロから書くのは大変なので、まずはよく使われる例文を覚えることから始めましょう。

1) 意味と使い方を理解してから暗記する

ただの丸暗記ではなく、単語の意味・文法・使える場面を理解することで「使える知識」にまで高めましょう

2) 声に出して覚える

例文を音読しながら覚えると、記憶の定着率が上がります(科学的にも証明されています!

3) 書いて覚える

実際に書くことで、自分の弱点が分かります。採点官に読みやすい字で、丁寧に書く習慣もつきます。

目安としては例文を100個から150個くらい覚えることを目指しましょう。

例文はすべて意味・構造を完璧に理解して、自動的にスラスラ書けるようになるまで繰り返し練習してください。

④ 添削を受けると何が良いの?

英作文は自分ひとりではミスに気づきにくいものです。

文法や語法のミスだけでなく、論理の流れや表現の自然さなど、第三者の目によるチェックはとても大きな助けになります。

具体的には、

  • 自分では気づかない「文法・語法のミス」を修正できる
  • 自分では気づかない「不自然な表現」を修正できる
  • 自分では気づかない「論理展開(一貫性・結束性)の不備」を修正できる

などの効果があります。

つまり、「書いて終わり」ではなく、「書いた後に直す」ことがスコアアップの近道なのです!

米山先生
米山先生

答案は学校や塾の先生に添削してもらいましょう。添削をしてくれる先生がいない場合は、生成AIを使うのも手です。それも難しい場合は米山の主催する「添削講座」に申し込んでみてください。お問い合わせはこちら

【最後のあいさつ】

最後まで読んでくださってありがとうございます!

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このブログを読んで、少しでも「なるほど」「がんばってみようかな」と思っていただけたならとてもうれしいです。

英検2級®は「日々のちょっとした努力の継続」で乗りこえられる試験です。

このブログが、あなたの「できた!」につながるきっかけになればうれしいです。

英語の勉強は、ときには大変ですが、「わかった!」「使えた!」という喜びもたくさんあります。

英検2®級の勉強をきっかけに、もっともっと英語が楽しくなるよう、これからも粘り強い学習を続けてください。

米山達郎

※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。このコンテンツは、公益財団法人 日本英語検定協会の承認や推奨、その他の検討を受けたものではありません。