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みなさんこんにちは、米山達郎(よねやま・たつろう)です。

米山 達郎よねやま たつろう
京都大学の文学部を卒業してから、長い間、河合塾で模擬試験を作るリーダーをしていました。現在は、資格試験や大学入試の問題を作ったり、学校の先生たちのサポートをしたりしています。これまでに作った本には、『英文法・語法 Vintage』(いいずな書店)、『英作文バイブル和文英訳編/自由英作文編』(Z会)、『パラグラフリィーディングのストラテジー1/2/3』(河合出版)などがあります(いずれも共著です)。
📘 詳しいプロフィール・著書情報はこちら → 米山達郎先生プロフィール
ふだんは大学入試や英検®、TOEICなどのテスト問題を作る仕事をしていますが、このブログでは、英検®準2級プラスの問題を見ながら、「英検®準2級プラスではこんな問題が出るんですよ」「こんな力が求められているんですね」といったことを、できるだけわかりやすく伝えていきたいと思います。
2025年6月から新たに始まった試験で、内容や難易度、対策方法が気になるといったお声を多くいただきました。そこで、今回は、英検®2級・準2級と比較しながら、どのような内容やレベル設計になっているか、また、どのような設計意図や出題傾向になっているか、という視点で解説を行っていきます。
ちょうど文化人類学者がある村を訪れて、その村の暮らしや文化を観察・記録・分析する「エスノグラフィー」の手法と同じように、私はこのブログで、英検®準2級プラスという「世界」を観察・記録・分析して、その真の姿をみなさんに伝えるつもりで書いています。
このブログを読んで、「英検®準2級プラスってこんな感じなんだな」「こうやって勉強すればいいのかも」と感じてもらえたらうれしいです。
なお、ブログに出てくる問題はすべてオリジナルで、実際の過去問ではありません。英検®の過去問を見たい方は、こちらをご覧ください:
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目次
- 1 英検®準2級プラスとはどんなテスト?
- 2 準2級と2級の主なレベルのちがい
- 3 準2級プラスの設計意図
- 4 準2級プラスの大問別の出題傾向
- 5 【1】語彙問題(大問1 (1)〜(10))
- 6 【2】イディオム問題(大問1 (11)〜(17))
- 7 【3】読解空所補充問題(大問2 (18)〜(23))
- 8 【4】メール読解問題(大問3A (24)〜(26))
- 9 【5】英文読解問題(大問3B (27)〜(31))
- 10 【6】ライティング(英文要約)問題(大問4)
- 11 【7】ライティング(英作文)問題(大問5)
- 12 おわりに
英検®準2級プラスとはどんなテスト?
2025年から新しく登場した「英検®準2級プラス」は、これまでの「準2級」と「2級」の間をつなぐ「中間レベルの級」として作られました。
英検®を受ける人の中には、「準2級は合格したけど、いきなり2級は難しそう」と感じる人が少なくありません。そうした声に応える形で、よりスムーズに2級へステップアップできるように設計されたのが「準2級プラス」です。
この新しいテストが、どのように準2級と異なり、どんな点で2級に近づけているのかを理解しておくことで、今後の学習計画も立てやすくなります。
ここでは、「準2級」「準2級プラス」「2級」のちがいを比較しながら、全体像をわかりやすく整理していきましょう。
準2級と2級の主なレベルのちがい
まず、元々あった英検®準2級と2級の違いについて述べておきます。2つの間には、明確なレベルの差があります。
特に次の3点が大きな違いとしてあげられます。
①語彙レベルの上昇
準2級では日常生活で使われる英語が中心ですが、2級では社会的な話題や抽象的な内容(例:環境問題、教育、経済)を扱うため、より難しい単語や専門的な表現が多く出てきます。そのため、語彙力の強化が求められます。
②長文のテーマと情報量のレベルアップ
2級の長文では、準2級に比べてテーマがより抽象的・学術的になります。また、情報量が増えるため、一つの文に複数の情報が詰め込まれているような、読みごたえのある英文が多くなります。
【例】
- 準2級 → 学校生活や家族、友達に関する身近な話題
- 2級 → ボランティア活動の社会的意義、地球温暖化への対応策など
③英文要約の新出(2級で初登場)
2級では「英文要約」という記述問題が新しく登場します。これは、英文(約150語)を読み、その要点を簡潔に英語でまとめるという問題です。
この形式は、生徒にとってほとんど経験がないため、非常に難易度が高く感じられやすいと言えます。要点を読み取り、適切な語彙と文法を使って短く書き直す統合的がスキルが必要になります。
このように、2級は「語彙」「長文の抽象度」「記述力(要約)」のすべてにおいて、準2級より高いレベルが求められます。とくに英文要約は、多くの受験者にとって大きなハードルとなっており、2級合格のカギを握るポイントと言えるでしょう。
準2級プラスの設計意図
準2級プラスは、2025年から導入された新しい級で、準2級と2級の「橋渡し」の役割をもつテストです。
2級のレベルにいきなり挑戦するのが難しい生徒にとって、段階的に力をつけられるように設計されています。具体的には、次の3つのポイントに重点が置かれています。
①語彙レベルを少し引き上げ、2級に向けた語彙の基礎を作る
準2級よりも少し難しい単語や表現が出題されます。ただし、いきなり2級レベルにはしないことで、段階的に語彙を増やし、無理なく2級に近づけるようになっています。
②長文のテーマや構文をやや抽象化し、2級の問題に慣れさせる
準2級では身近な話題(学校生活や友人関係など)が中心ですが、準2級プラスでは少し抽象的な内容や複雑な文構造が増えてきます。
③英文要約を導入し、2級の記述問題に慣れさせる
準2級プラスでは、2級で登場する記述問題(要約問題)に初めてチャレンジします。
短めの英文(約90語程度)を読み、その要点を25〜35語の英文で書き直すという課題です。これは2級の要約問題(約150語→45〜55語)と同じ形式です。
このように、「準2級プラス」は、英検®2級にスムーズに進むための「ステップ」となる級です。いきなり難しくなるのではなく、ちょっとだけハードルを上げた内容で、「できそう!」という手応えを感じさせながら実力を育てる設計になっています。2級を目指す生徒にとっては、安心して取り組める「成長の中間地点」と言えるでしょう。
準2級プラスの大問別の出題傾向
大問【1】語彙・イディオム(全17問)
出題内容は「単語や熟語の意味理解」を問う選択問題。
問題形式は準2級とほぼ同じだが、語彙の一部が2級に近いものも含まれる。
準2級と2級の中間レベル。ただしやや準2級に近い。
大問【2】長文空所補充A/B(各250語)
説明文などの英文を読み、空欄に適切な語句を入れる形式。
語数や構造、設問の難易度は2級とほぼ同じ。
文脈を正しくつかむ力が求められる。
大問【3】長文読解
A(約200語):メール文。内容・形式ともに準2級と同じ。
B(約300語):説明文。2級と似た構成だが、語数が2級より少なめで少し易しい。
大問【4】英文要約
90語の短い英文を読み、25〜35語で英語に要約する問題。
初めて「要点をまとめて書く」記述形式が登場。
圧縮率(1/3程度)は2級の要約問題と同じ(150語→45〜55語へ圧縮)。
大問【5】英作文(意見+理由2つ)
与えられた質問に対し、自分の意見と理由を英語で2つ書く。
構成・語数(50〜60語)は準2級と同じだが、やや抽象的なテーマを出題。
準2級・準2級プラス・2級の大問構成と語数・設問数などの比較
大問の出題内容 | 準2級 | 準2級プラス | 2級 |
【1】語彙・イディオム | 17問 | 17問 | 17問 |
【2】長文空所補充 | 150語 / 2問 | 250語×2本 合計6問 | 250語×2本 合計6問 |
【3】A長文読解(メール) | 200語 / 3問 | 200語 / 3問 | 200語/ 3問 |
【3】B長文読解(説明文) | 300語 / 4問 | 300語 / 5問 | 350語/ 5問 |
【4】英文要約 | 出題なし | 本文90語 →要約25〜35語 | 本文150語 要約→45〜55語 |
【5】英作文(意見+理由) | 50〜60語 | 50〜60語 | 80〜100語 |
準2級プラスの全体像はつかめたでしょうか? それでは大問ごとにさらに詳しく見ていきましょう。
【1】語彙問題(大問1 (1)〜(10))
1)どんな問題が出ているの?
大問1の(1)〜(10)では、「この英単語はどのような意味か」を問う、いわゆる語彙問題が出題されます。
英単語を見て、その日本語の意味が理解できているかどうかを確認する形式の問題です。
たとえば、対話文の中でカッコに入るもっとも自然な英単語を選ぶといった問題があります。
次の( )に入れるのに最も適切なものを1、2、3、4の中から一つ選び、その番号のマーク欄をぬりつぶしなさい。
A: The museum will be closed next week for repairs.
B: Oh, that’s disappointing. I was really looking forward to seeing the new art ( ).
I heard it features modern works from around the world.
1 immigrant 2 exhibition 3 background 4 victim
あるいは、2文を通して文脈をつかむタイプの問題もあります。
次の( )に入れるのに最も適切なものを1、2、3、4の中から一つ選び、その番号のマーク欄をぬりつぶしなさい。
In order to stay healthy, many doctors recommend that people ( ) regular exercise with a balanced diet. This combination can help prevent disease and increase energy levels.
1 translate 2 improve 3 combine 4 replace
選択肢となっている英単語の品詞(名詞・動詞など)はすべて揃えられています。
対話文の例では名詞、2文の例では動詞が選択肢となっていますね。
出題される単語のレベルは、概ね高校初級〜中級程度の英単語(A2〜B2レベル)が中心です。ちょうど準2級と2級の中間くらいのレベルだと考えて構いません。
次に、出題された英単語の一部をご紹介します。実際にどの程度の語彙レベルか、参考までに確認してください。
◎名詞の例(もの・こと・人の名前)
英単語 日本語訳
candidate(候補者)
capture(逮捕、捕獲)
contract(契約)
custom(慣習、風習)
dealer(販売業者、取引人)
evidence(証拠)
fund(資金)
judge(裁判官、判断する)
medicine(薬、医学)
policy(政策、方針)
profit(利益)
purchase(購入)
silver(銀)
traffic(交通、往来)
victim(犠牲者、被害者)
voyage(航海、旅)
◎動詞の例(動きや行為を表す言葉)
chase(追いかける)
claim(主張する)
compete(競争する)
continue(続ける)
deny(否定する)
expect(期待する)
gain(得る)
greet(挨拶する)
include(含む)
judge(判断する、裁く)
notice(気づく)
refuse(拒否する)
require(要求する)
search(探す、捜索する)
seat(座らせる)
trade(交換する、貿易する)
◎形容詞の例(人や物の様子を表す言葉)
deep(深い)
global(世界的な、地球規模の)
safe(安全な)
tiny(とても小さい)
◎副詞の例(動詞・形容詞・文などを説明する言葉)
correctly(正しく)
equally(等しく、公平に)
lastly(最後に)
sincerely(心から、誠実に)
2)どうやって解けばいいの?
シンプルに3つのステップを守りましょう。
【ステップ1】問題文の意味を考える
厳密な日本語にまで訳す必要はありませんが、「どんな状況・場面・内容か?」を具体的にイメージすることが大事です。
↓
【ステップ2】選択肢の意味を思い出す
「あ、この単語はこういう意味だったな」と思い出しましょう。
↓
【ステップ3】問題文に入れてみる
全部の選択肢をカッコに入れてみて、一番自然な意味が通るものが正解です。
3)実際にやってみよう!
問1
A: The museum will be closed next week for repairs.
B: Oh, that’s disappointing. I was really looking forward to seeing the new art ( ).
I heard it features modern works from around the world.
1 immigrant 2 exhibition 3 background 4 victim
(2級オリジナル予想問題より流用)
【ステップ1】問題文の意味を考える
A: The museum will be closed next week for repairs.
→博物館は来週、修理のために閉館されるよ。
B: Oh, that’s disappointing. I was really looking forward to seeing the new art ( ).
I heard it features modern works from around the world.
→えー、それは残念。新しい美術( )を見るのを本当に楽しみにしていたのに。
世界中の現代作品が展示されるって聞いたよ。
【ステップ2】選択肢の意味を思い出す
- 1 immigrant → 移民、移住者
- 2 exhibition → 展覧会、展示
- 3 background → 背景、経歴
- 4 victim → 犠牲者、被害者
【ステップ3】問題文に入れてみる
1 新しい美術(移民、移住者)を見るのを本当に楽しみにしていたのに。☞意味不明!
2 新しい美術(展覧会、展示)を見るのを本当に楽しみにしていたのに。☞意味が通るのはこれだけなので正解!
3 新しい美術(背景、経歴)を見るのを本当に楽しみにしていたのに。☞意味不明!
4 新しい美術(犠牲者、被害者)を見るのを本当に楽しみにしていたのに。☞意味不明!
(注)慣れてきたら…
慣れるまではこのステップ通りにやることを勧めますが、慣れてきたら「空所にはこんな単語が入りそうだ」と、正解になりそうな単語を予想すると良いでしょう。
問1も「世界中の現代作品が展示される」という状況ですから、見ることを楽しみにするものとして、自然に思い浮かぶのは「展覧会」「展示(品)」「作品」ですよね!
もう一問解いてみましょう!
問2
In order to stay healthy, many doctors recommend that people ( ) regular exercise with a balanced diet. This combination can help prevent disease and increase energy levels.
1 translate 2 improve 3 combine 4 replace
(2級オリジナル予想問題より流用)
【ステップ1】問題文の意味を考える
In order to stay healthy, many doctors recommend that people ( ) regular exercise with a balanced diet. This combination can help prevent disease and increase energy levels.
→健康を保つために、多くの医師は、定期的な運動とバランスの取れた食事を( )ように勧めています。この組み合わせは、病気の予防やエネルギーレベルの向上に役立ちます。
【ステップ2】選択肢の意味を思い出す
- 1 translate → 〜を翻訳する
- 2 improve → 〜を改善する
- 3 combine → 〜を組み合わせる
- 4 replace → 〜を置き換える
【ステップ3】問題文に入れてみる
3 多くの医師は、定期的な運動とバランスの取れた食事を(組み合わせる)ように勧めています。☞意味が通るのはこれだけなので正解!
▶combine A with B「AとBを組み合わせる」というフレーズで覚えよう。
(注)慣れてきたら…
問1と同様に、「空所にはこんな単語が入りそうだ」と、正解になりそうな単語を予想してみると、健康維持のためには、定期的な運動とバランスの取れた食事を…するという状況なので、「両立させる」「実戦する」「組み合わせる」などがしっくりきますよね!
4)どうやって勉強したらいいの?
特別なテクニックを用いる必要はありませんが、以下の2点を意識することで、語彙学習において大きな効果が期待できます。
①よく出題されるレベルの英単語を確実に覚えること
初めから難解な語彙に取り組むのではなく、まずは高校初級〜中級レベルに相当する英単語(CEFRで言うところのA2〜B2レベル)を確実に習得することが重要です。
その際、以下の点を意識すると、より効率的に記憶できます。
- 単語の品詞(名詞・動詞・形容詞・副詞など)も併せて覚える
- 可能であれば、例文と一緒に覚えることで記憶の定着が促進される
(例)動詞combineを覚えるなら…
combine(〜を組み合わせる)という単語だけで覚えるよりも、
↓
combine A with B「AとBを組み合わせる」というフレーズで覚える方がベターで、
↓
People should combine regular exercise with a balanced diet.(人々は定期的な運動とバランスの取れた食事を組み合わせるべきだ)という例文で覚えるのがベストです!
②単語を見た瞬間に意味が即座に思い出せるようにすること
語彙を見たときに「この意味は何だったかな〜」と考え込んでしまうようでは、本番において時間不足に陥る可能性があります。
ですから、単語を目にした瞬間に意味が「即座に」出てくるよう、繰り返し練習を重ねる必要があります。
例えば、英単語カードやアプリ等を活用し、「反射的に意味を思い出せる状態」を目指しましょう。

語彙問題に取り組む際は、なんとなくの印象で選択肢を選ぶのではなく、「意味の通る自然な英文になるかどうか」を丁寧に考えることが重要です。 解答の際には、英単語を文に当てはめたとき、自然な文意が成立するかどうかを常に自分の中で確認しながら、慎重に選ぶ訓練を積んでいきましょう。
【2】イディオム問題(大問1 (11)〜(17))
1) どんな問題が出ているの?
大問1の(11)〜(17)は、いわゆる「イディオム問題」に該当します。
イディオムとは、「複数の語が組み合わさって、ある特定の意味を持つ表現」のことを指します。
そのため、個々の単語の意味を知っているだけでは、イディオムの意味を正しく理解し、問題に正答することはできません。
これは単語の意味を問う語彙問題とは異なり、「語の組み合わせ」に関する知識が問われる問題だと理解してください。
例えば“carry out”というイディオムがあります。
この表現は「carry(運ぶ)」+「out(外へ)」という語の意味をそのまま組み合わせても、正しい意味を推測することはできません。
“carry out”は「(計画などを)実行する」という特別な意味のイディオムであり、それを知識として覚えていないと正しく解答できないのです。
(例)She carried out her plan to start a small business after graduation.
(彼女は卒業後、小さなビジネスを始めるという計画を実行に移しました。)
実際に出題されたイディオムをいくつか紹介します。
ざっと目を通すことで、難易度や出題傾向を実感できるはずです。
◎副詞の例(動詞・形容詞・文などを説明する言葉)
correctly(正しく)
equally(等しく、公平に)
lastly(最後に)
sincerely(心から、誠実に)
2)どうやって解けばいいの?
この3ステップでOKです。
【ステップ1】問題文の意味を考える
まずは会話や文全体の意味を考える。どんな場面? 何を伝えようとしてる?
↓
【ステップ2】選択肢の意味を思い出す
「あ、このイディオムはこういう意味だったな」と思い出しましょう。
↓
【ステップ3】問題文に入れてみて自然な文になるか確認する
4つの選択肢をカッコに入れてみて、いちばん自然な意味が通る表現を選ぶ。
3)実際にやってみよう!
問3
A: I heard you and your brother had an argument yesterday.
B: Yeah, but we managed to ( ) after we talked things through. Now everything’s fine again.
1 break down 2 make up 3 turn in 4 let out
(2級オリジナル予想問題より流用)
【ステップ1】問題文の意味を考える
A: I heard you and your brother had an argument yesterday.
→昨日、君とお兄さんがけんかしたって聞いたよ。
B: Yeah, but we managed to ( ) after we talked things through. Now everything’s fine again.
→うん、でも話し合って( )ことができたよ。今はもう何ともないよ。
↓
【ステップ2】選択肢の意味を思い出す
1 break down(故障する) →×「下で壊れる」
2 make up(仲直りする) →×「上で作る」
3 turn in(提出する) →×「中に曲がる」
4 let out(口外する、漏らす) →×「外に許可する」
↓
【ステップ3】問題文に入れてみて自然な文になるか確認する
1 話し合って(故障する)ことができたよ。☞意味不明!
2 話し合って(仲直りする)ことができたよ。☞意味が通るのはこれだけなので正解!
3 話し合って(提出する)ことができたよ。☞意味不明!
4 話し合って(口外する、漏らす)ことができたよ。☞意味不明!
(注)慣れてきたら…
問1・2と同様に、「空所にはこんな単語が入りそうだ」と、正解になりそうなイディオムを予想してみると、「けんかしたが今はすべて大丈夫」という状況ですから、常識的に考えれば「理解し合う」「仲直りする」「わだかまりを解消する」などが空所に入ると予想できます。その予想を頭に描いて選択肢を眺めると、2 make up(仲直りする)が正解だと瞬時に判断できますね。
▶仲直りする相手を書く場合は、make up with Aで「Aと仲直りする」という形を取ります。
(例)I had a fight with my best friend yesterday, but I made up with her this morning.
昨日親友とけんかしたけど、今朝彼女と仲直りした。
問4
When the teacher asked a difficult question, none of the students could ( ) an answer. They all sat there in silence.
1 come up with
2 go ahead with
3 look forward to
4 put up with
(2級オリジナル予想問題より流用)
【ステップ1】問題文の意味を考える
When the teacher asked a difficult question, none of the students could ( ) an answer. They all sat there in silence.
→先生が難しい質問をしたとき、生徒たちは誰も答えを( )ことができなかった。みんな黙って座っていた。
↓
【ステップ2】選択肢の意味を思い出す
1 come up with(答えなどを思いつく) →×「上に来る」
2 go ahead with(計画などを進める) →×「前方に行く」
3 look forward to(〜を楽しみに待つ) →×「前方を見る」
4 put up with(〜を我慢する) →×「上に置く」
↓
【ステップ3】問題文に入れてみて自然な文になるか確認する
1 生徒たちは誰も答えを(思いつく)ことができなかった。☞意味が通るのはこれだけなので正解!
(注)慣れてきたら…
「空所にはこんな単語が入りそうだ」と、正解になりそうなイディオムを予想してみると、「先生の質問に対して生徒はみんな黙っていた」という状況ですから、常識的に考えれば「答えを見つける」「答えを出す」「答えにたどり着く」などが空所に入ると予想できます。その予想を頭に描いて選択肢を眺めると、1 come up with(答えなどを思いつく)が正解だと瞬時に判断できますね。
▶come up with AのAにはan idea(アイデア)、a solution(解決策)、an answer(答え)、a plan(計画)などが使われます。
(例)They came up with a plan to reduce costs.(彼らはコスト削減の計画を考え出した)
4) どうやって勉強したらいいの?
重要なポイントは、単語を単独で覚えるのではなく、フレーズ(語のまとまり)として覚えることです。
理想的には、具体的な文脈の中で実際にどのように使われているのかを知ることで、意味の理解が深まり、記憶にも定着しやすくなります。
たとえば以下のように具体的な例文で覚えることを勧めます。
△make up
(仲直りする)というフレーズで覚える
↓
◎She made up with her sister after they talked honestly about their feelings.
(率直に気持ちを話し合ったあと、彼女は妹と仲直りした)という例文で覚える
△come up with
(答えなどを思いつく)というフレーズで覚える
↓
◎She came up with a great idea that helped solve the problem.
(彼女は問題解決に役立つ素晴らしいアイデアを思いついた。)という例文で覚える

英語のイディオム(熟語)は、「単語一つ一つの意味」を知っているだけでは、英会話や長文読解の中で正しく理解したり使ったりすることは難しいです。
だからこそ大切なのは、「語と語のつながり」や「よく一緒に使われるパターン(相性)」を、たくさんの例文にふれて、感覚的に身につけていくことです。
最初は、「この表現、どこかで見た(聞いた)ことがある!」という段階からスタートし、「この表現なら、会話や英作文ですぐに使える!」という段階まで引き上げていきましょう。
そのためには、同じイディオムを何度も見たり使ったりして、自然と口から出てくるようにすることが一番の近道です。
毎日の学習の中で、例文を声に出したり、書いてみたりして、少しずつ体にしみ込ませていきましょう。
【3】読解空所補充問題(大問2 (18)〜(23))
大問2A/Bでは、それぞれ250語程度の英語の文章を読んで、その中にある3つの空所に最も適切な語句を選んで入れる問題が出題されます。
空所に入る適切な語句を正確に見つけるためには、次の3つのステップで解いていくのがおすすめです。
【ステップ1】まずは本文全体の大まかな内容をつかむ
最初から細かい単語や文法にこだわりすぎる必要はありません。まずはざっくりと読んで、「どんな話か」「誰がどんなことをしているか」「どんな気持ちか」など、物語の流れや登場人物の動き・気持ちを大まかに理解することが大切です。
この段階では、「だいたいこういう話だな」という概要がつかめればOKです。
↓
【ステップ2】空所の前後の文をもう一度しっかり読む
次に、空所(が含まれている文と、その前後の文をもう一度丁寧に読み直します。この部分だけは正確に意味をとらえる必要があります。
内容がわかれば、「ここにはこういう言葉が入りそうだな」と自然とイメージが湧いてくることもあります。このとき、まだ選択肢は見ずに、空欄に入りそうな語句を自分なりに予想してみるのも効果的です。
↓
【ステップ3】選択肢を文の中に当てはめて検討する
最後に、4つの選択肢を実際に空所に当てはめてみて、「どれが一番自然な文になるか?」「前後の内容と矛盾がないか?」をしっかり確認しましょう。
不自然な選択肢や、話の流れに合わない選択肢はこの時点で消していくことで、消去法によって正解を絞り込むこともできます。
この問題は、ストーリー全体の流れや人物の気持ちを読み取る力が問われています。
ですから、「本文をざっくり読んで全体をつかむ→空所まわりの文はしっかり読む→選択肢を代入して文全体の意味として自然かどうかを確認する」という基本的な3ステップを守ることが、得点アップにつながります。
それでは、オリジナル問題にチャレンジしましょう。
制限時間2分で解いてみてください。
次の英文を読み,その文意にそって(18) から(20) の( )に入れるのに 最も適切なものを 1,2,3,4 の中から一つ選び,その番号を解答用紙の 所定欄にマークしなさい。
Urban Beekeeping
In many big cities around the world, people have started keeping bees on rooftops. These beekeepers take care of the bees and collect honey. Surprisingly, the honey from city bees is often very clean and tasty. This is because bees can find a variety of flowers in parks and gardens, and the air is sometimes cleaner high above the streets. Some restaurants in big cities even use honey ( 18 ) on their rooftops.
One reason people enjoy urban beekeeping is that it helps the environment. Bees are important for plants because they carry pollen from one flower to another, which helps fruits and vegetables grow. However, the number of bees is decreasing in many places due to pollution, the loss of green spaces, and the use of pesticides. Without enough bees, many kinds of plants cannot grow well. By keeping bees in the city, people feel they are protecting the environment and nature. They believe that ( 19 ) can make a difference.
Urban beekeeping also creates communities. Beekeepers often share advice and hold local events together. They invite neighbors and children to learn about bees and honey. Some schools work with local beekeepers to teach students about nature and the importance of protecting the environment. For example, people who attend these events often become more interested in starting their own hives or growing flowers for bees. ( 20 ), urban beekeeping is becoming both a hobby and a way to protect the environment.
(18)
1 they found at supermarkets
2 made by bees in other countries
3 that they produce themselves
4 that is cheaper than sugar
(19)
1 even small actions in daily life
2 far more new shops in large cities
3 expensive products from stores
4 just traveling abroad once a year
(20)
1 By contrast
2 At the same time
3 On the other hand
4 As a result
(2級オリジナル予想問題より流用)
〈語句リスト〉
rooftop 屋上
collect A Aを集める
tasty おいしい
carry A Aを運ぶ
pollen 花粉
grow 成長する、育つ
pollution 汚染
pesticide 農薬
make a difference 違いを生み出す、影響を与える
share A Aを共有する
hold A Aを開催する
local 地元の、地域の
invite A Aを招待する
attend A Aに参加する
hive (ミツバチの)巣箱
それでは解説です。
【ステップ1】まずは本文全体の大まかな内容をつかむ
☞ここでは、全訳を参考にして「だいたいの内容を理解できた(=大きな読み間違いはしなかった)」かどうかを確認しましょう。
都会の養蜂
世界中の多くの大都市で、人々がビルの屋上でミツバチを飼い始めています。これらの養蜂家たちはミツバチの世話をし、ハチミツを集めます。驚いたことに、都会のミツバチが作るハチミツは、しばしばとてもきれいでおいしいのです。これは、ミツバチが公園や庭にあるさまざまな花を見つけることができ、また、地上より高い場所では空気がよりきれいなことがあるためです。大都市のレストランの中には、屋上で(18:自分たちで作った)ハチミツを使うところもあります。
人々が都会の養蜂を楽しむ理由の一つは、それが環境を助けることにあります。ミツバチは花から花へと花粉を運ぶことで、植物、特に果物や野菜の成長を助けてくれる大切な存在です。しかし、汚染や緑地の減少、農薬の使用などにより、多くの地域でミツバチの数が減っています。十分な数のミツバチがいなければ、多くの植物がうまく育たなくなります。都会でミツバチを飼うことで、人々は環境や自然を守っているという気持ちになれるのです。彼らは、(19:日常生活の中の小さな行動でも)変化をもたらせると信じています。
都会の養蜂はまた、人と人とのつながりも生み出します。養蜂家たちはアドバイスを共有したり、地域のイベントを一緒に開催したりします。彼らは近所の人々や子どもたちを招いて、ミツバチやハチミツについて学んでもらいます。地域の養蜂家と協力して、自然や環境保護の大切さを学ぶ授業を行っている学校もあります。たとえば、こうしたイベントに参加した人々は、自分でも巣箱を作ってみたり、ミツバチのために花を育てたりすることに興味を持つようになります。(20:その結果)、都会の養蜂は趣味としてだけでなく、環境を守る手段としても広まりつつあるのです。
↓
【ステップ2】空所の前後の文をもう一度しっかり読む
【ステップ3】選択肢を文の中に当てはめて検討する
☞ここでは設問の順番で英文を再録して解説をしていきます。
空所(18)
①In many big cities around the world, people have started keeping bees on rooftops.
②These beekeepers take care of the bees and collect honey. ③Surprisingly, the honey from city bees is often very clean and tasty. ④This is because bees can find a variety of flowers in parks and gardens, and the air is sometimes cleaner high above the streets. ⑤Some restaurants in big cities even use honey ( 18 ) on their rooftops.
(①世界中の多くの大都市で、人々がビルの屋上でミツバチを飼い始めています。②これらの養蜂家たちはミツバチの世話をし、ハチミツを集めます。③驚いたことに、都会のミツバチが作るハチミツは、しばしばとてもきれいでおいしいのです。④これは、ミツバチが公園や庭にあるさまざまな花を見つけることができ、また、地上より高い場所では空気がよりきれいなことがあるためです。⑤大都市のレストランの中には、屋上で( 18 )ハチミツを使うところもあります。)
【正解】
3 that they produce themselves
【解説】
¶1のトピックセンテンスは、① In many big cities around the world, people have started keeping bees on rooftops.(世界中の多くの大都市で、人々がビルの屋上でミツバチを飼い始めています)です。
この文が段落の中心的な話題(トピック)を示していて、「都会の屋上での養蜂」がテーマだと分かります。
そのあとに続く②〜⑤の文では、このトピックを詳しく説明しています。
特に⑤のSome restaurants in big cities even use honey ( 18 ) on their rooftops.(大都市のレストランの中には、屋上で(18)のハチミツを使うところもあります)では、「どんなハチミツか」を説明する語句が空所に求められています。
ここにふさわしいのが、選択肢3のthat they produce themselves(彼ら自身が生産した)です。
このthatは目的格の関係代名詞で、先行詞のhoneyを後置修飾し、「レストランの屋上で自分たちで作ったハチミツを使っている」という意味になります。
さらに⑤のSome restaurantsという複数の主語に対して、theyやthemselvesという代名詞で受けている点も文法的に自然であり、選択肢3が最も適切であることを裏付けています。
空所(19)
①One reason people enjoy urban beekeeping is that it helps the environment. ②Bees are important for plants because they carry pollen from one flower to another, which helps fruits and vegetables grow. ③However, the number of bees is decreasing in many places due to pollution, the loss of green spaces, and the use of pesticides. ④Without enough bees, many kinds of plants cannot grow well. ⑤By keeping bees in the city, people feel they are protecting the environment and nature. ⑥They believe that ( 19 ) can make a difference.
(①人々が都会の養蜂を楽しむ理由の一つは、それが環境を助けることにあります。②ミツバチは花から花へと花粉を運ぶことで、植物、特に果物や野菜の成長を助けてくれる大切な存在です。③しかし、汚染や緑地の減少、農薬の使用などにより、多くの地域でミツバチの数が減っています。④十分な数のミツバチがいなければ、多くの植物がうまく育たなくなります。⑤都会でミツバチを飼うことで、人々は環境や自然を守っているという気持ちになれるのです。⑥彼らは、( 19 )変化をもたらすと信じています。)
【正解】
1 even small actions in daily life
【解説】
¶2では、「都会の養蜂=環境保護の実践」というテーマが述べられています。
⑤の文では、By keeping bees in the city, people feel they are protecting the environment and nature.(都会でミツバチを飼うことで、人々は環境や自然を守っているという気持ちになれる)とあります。
この内容を受けて、⑥のThey believe that ( 19 ) can make a difference.(彼らは、(19)が変化を生み出すと信じている)という文が続きます。
ここで空所に最もふさわしいのは、選択肢1のeven small actions in daily life(日常生活の中の小さな行動でさえ)です。
つまり、「都会でミツバチを飼うこと」という行動は、日常生活の中でできる小さな取り組みでありながら、自然や環境を守るという意味のある行動だという信念が述べられているわけです。
「環境保護」というと大がかりな活動を想像しがちですが、この文章では、日常のささやかな行動の積み重ねが変化をもたらすという考えが示されています。その意味で、make a difference(違いを生む)という定型表現とも非常に相性が良く、文全体に自然につながっています。
空所(20)
①Urban beekeeping also creates communities. ②Beekeepers often share advice and hold local events together. ③They invite neighbors and children to learn about bees and honey. ④Some schools work with local beekeepers to teach students about nature and the importance of protecting the environment. ⑤For example, people who attend these events often become more interested in starting their own hives or growing flowers for bees. ⑥( 20 ), urban beekeeping is becoming both a hobby and a way to protect the environment.
(①都会の養蜂はまた、人と人とのつながりも生み出します。②養蜂家たちはアドバイスを共有したり、地域のイベントを一緒に開催したりします。③彼らは近所の人々や子どもたちを招いて、ミツバチやハチミツについて学んでもらいます。④地域の養蜂家と協力して、自然や環境保護の大切さを学ぶ授業を行っている学校もあります。⑤たとえば、こうしたイベントに参加した人々は、自分でも巣箱を作ってみたり、ミツバチのために花を育てたりすることに興味を持つようになります。⑥( 20 )、都会の養蜂は趣味としてだけでなく、環境を守る手段としても広まりつつあるのです。)
【正解】
4 As a result
【解説】
¶3では、都会の養蜂が「人と人とのつながりを生み出す」ことがテーマです。
②~⑤の文では、養蜂を通じて地域でどのような活動が行われているか、具体的な事例が紹介されています。
②養蜂家がアドバイスを共有し、地域イベントを開催している
③近所の人々や子どもたちを招いて学んでもらっている
④地域の学校が養蜂家と協力して授業を行っている
⑤イベントに参加した人が、自分でも養蜂や花を育てることに興味を持つようになる
そして最後の⑥文では、これらの活動のまとめとして、「都会の養蜂は趣味としてだけでなく、環境を守る手段としても広まりつつある」という結論が述べられています。
ここで必要なのは、「これまで述べてきた内容の結果として、こうなった」という因果関係を示すつなぎ言葉です。その役割を果たすのが、選択肢4のAs a result(その結果)です。
As a resultを入れることで、「地域との交流や教育の取り組みなどが行われた結果、都会の養蜂が広がってきた」という流れが自然につながりますね。
★英文読解問題の学習対策
【4】メール読解問題(大問3A (24)〜(26))
大問3Aの(24)〜(26)はメールの英文を読んで、その内容について設問に答える問題です。
メールの文面はだいたい200 words程度です。
まず、基本的な「本文の読み方」と「設問の解き方」を確認しておきます。
【ステップ1】本文の内容を大まかにとらえる
メールの内容をすべて精読する必要はありません。最初は、どんな内容なのかざっくりつかむだけで大丈夫です。具体的には、パラグラフごとに、「このパラグラフでは何のことを言ってるいのか?」を短くまとめるやり方が効果的です。
例えば、
- ¶1 予定の話
- ¶2 会う時間や場所の提案
- ¶3 連絡方法の確認
という感じです。こうやって読むと、内容がすっきり整理できますね。
↓
【ステップ2】設問を読んで、答えのヒントを探す
次に、設問を読んで、「この設問の答はどのメールのどのあたりにあったかな?」と関係ありそうな部分に戻って、そこだけはきちんと読んで内容を理解します。
ただし、大問3Aでは各パラグラフからそれぞれ順番に設問を作っているので、「¶1を読んで問1を解く→¶2を読んで問2を解く→¶3を読んで問3を解く」というやり方で解く方が実践的と言えます。
↓
【ステップ3】本文と選択肢をくらべる
選択肢とメール本文で、使っている単語がまったく同じとは限りません。表現が微妙に異なっていても、言っている内容がほぼ同じならそれが「正解」になります。このような、本文と選択肢の「言いかえ(パラフレーズ)」には十分に気をつけましょう。
それでは、オリジナル問題にチャレンジしましょう。
制限時間3分で解いてみてください。
次のEメールの内容に関して,(24)から(26)までの質問に対する答として最も適切なもの,または文を完成させるのに最も適切なものを1,2,3,4の中から一つ選び,その番号のマーク欄をぬりつぶしなさい。
From: Emily Chen <e.chen@hillviewlibrary.org>
To: Marcus Lee <mlee234@studyzone.net>
Date: April 15
Subject: Volunteer Opportunity
—————————————————————————————————–
Dear Marcus,
Thank you for showing interest in volunteering at Hillview Public Library. We’re happy to let you know that we’re planning a special event called “Reading Week” next month, and we would love your help. The event will include storytime for children, book discussions for teens, and workshops for adults. Volunteers like you are essential to making the event a success.
We are currently looking for people to help guide visitors, prepare reading materials, and support the guest speakers. As a volunteer, you will also receive a certificate of appreciation at the end of the event. If you’re available on any day between May 10 and May 14, please let us know by replying to this email by April 30. We will send you a detailed schedule once we hear from you.
In addition, the library is launching a new monthly newsletter starting in June. If you’d like to help write book reviews or share your own reading experiences, let us know.
The newsletter will be available both online and in print, so many visitors will have a chance to read it. It’s a great chance to improve your writing and contribute to the library community.
Sincerely,
Emily Chen
Volunteer Coordinator
(24) What is one reason Marcus is receiving this e-mail?
1 To invite him to take part in a library event designed for people of all ages.
2 To suggest that he organize a reading contest for local students.
3 To inform him about changes to the library’s operating hours.
4 To offer him a full-time job during the next holiday season.
(25) What does Marcus need to do by April 30?
1 Let the library know which tasks he prefers to do during the event.
2 Let the library know which days he can help during the event period.
3 Choose a time to meet the guest speakers before the event.
4 Write a short message to thank the library for the opportunity.
(26) What is one way Marcus can get involved with the new library newsletter?
1 By offering feedback on the design of the first issue.
2 By reporting on local news for the library staff.
3 By contributing reviews or personal reflections about books.
4 By managing the newsletter’s email distribution list.
(2級オリジナル予想問題より流用)
〈語句リスト〉
show interest in A Aに興味を示す
volunteer ボランティア、奉仕活動をする人
public library 公共図書館
storytime 読み聞かせの時間
essential 不可欠な、重要な
reading materials 読書資料
certificate of appreciation 感謝状
available 都合がつく、利用できる
reply to A A(メール)に返信する
detailed 詳細な
launch A A(活動)を始める、立ち上げる
book reviews 書評
online and in print オンラインと印刷版で
contribute to A Aに貢献する
improve one’s writing 文章力を高める
それでは解説です。
ここではパラグラフ毎に設問を解説していきます。
¶1 ①Thank you for showing interest in volunteering at Hillview Public Library.
②We’re happy to let you know that we’re planning a special event called “Reading Week” next month, and we would love your help. ③The event will include storytime for children, book discussions for teens, and workshops for adults. ④Volunteers like you are essential to making the event a success.
(①ヒルビュー公共図書館でのボランティア活動に興味を持ってくれてありがとうございます。②来月、「リーディング・ウィーク」という特別イベントを開催する予定で、あなたの協力をぜひお願いしたいと思っています。③このイベントでは、子ども向けのおはなし会、ティーン向けの読書会、大人向けのワークショップが行われます。④あなたのようなボランティアの力が、イベント成功のカギとなります。)
(24) What is one reason Marcus is receiving this e-mail?
(マーカスがこのメールを受け取った理由の1つは何ですか?)
☞まず②We’re happy to let you know that we’re planning a special event called “Reading Week” next month, and we would love your help.(来月、「リーディング・ウィーク」という特別イベントを開催する予定で、あなたの協力をぜひお願いしたいと思っています)より、マーカスにイベントに参加してほしい(=招待)という目的が明確です。
次に③The event will include storytime for children, book discussions for teens, and workshops for adults.(このイベントでは、子ども向けのおはなし会、ティーン向けの読書会、大人向けのワークショップが行われます)より、「子ども・ティーン・大人向け」というさまざまな年代向けの内容なので、people of all ages(すべての年代の人々)と言い換えられます。
よって、1 To invite him to take part in a library event designed for people of all ages. (すべての年代の人々を対象とした図書館イベントに参加するよう彼を招待するため)が正解。
¶2 ①We are currently looking for people to help guide visitors, prepare reading materials, and support the guest speakers. ②As a volunteer, you will also receive a certificate of appreciation at the end of the event. ③If you’re available on any day between May 10 and May 14, please let us know by replying to this email by April 30. ④We will send you a detailed schedule once we hear from you.
(①現在、来場者の案内、読書資料の準備、ゲストスピーカーのサポートを手伝ってくれる人を探しています。②ボランティアとして参加してくださった方には、イベント終了後に感謝状をお渡しします。③もし5月10日から14日のいずれかの日に参加できるようでしたら、4月30日までにこのメールに返信してください。④お返事をいただき次第、詳細なスケジュールをお送りします。)
(25) What does Marcus need to do by April 30?
(Marcus が4月30日までにしなければならないことは何ですか?)
☞③If you’re available on any day between May 10 and May 14, please let us know by replying to this email by April 30.(もし5月10日から14日のいずれかの日に参加できるようでしたら、4月30日までにこのメールに返信してください)に注目。マーカスがすることは、「どの日に参加できるかを伝える」ことです。よって2 Let the library know which days he can help during the event period.(イベント期間中のどの日に手伝えるかを図書館に知らせること)が正解。本文のany day between May 10 and May 14から選択肢のwhich daysへの言い換えも確認しておこう。
¶3 ①In addition, the library is launching a new monthly newsletter starting in June.
②If you’d like to help write book reviews or share your own reading experiences, let us know.
③The newsletter will be available both online and in print, so many visitors will have a chance to read it. ④It’s a great chance to improve your writing and contribute to the library community.
(①さらに、図書館では6月から月刊のニュースレターを始める予定です。②もし書評を書いたり、自分の読書体験を共有したい場合は、ぜひお知らせください。③このニュースレターはオンラインと印刷版の両方で提供され、多くの来館者に読まれる予定です。④文章力を高め、図書館コミュニティに貢献できる素晴らしい機会です。)
(26) What is one way Marcus can get involved with the new library newsletter?
(Marcus が図書館の新しいニュースレターに関わる方法の1つは何ですか?)
☞②If you’d like to help write book reviews or share your own reading experiences, let us know.(もし書評を書いたり、自分の読書体験を共有したい場合は、ぜひお知らせください。)より、3 By contributing reviews or personal reflections about books.(書評や本についての個人的な感想を寄稿することによって)が正解。本文のwrite book reviews(書評を書く)とshare your own reading experiences(読書体験を共有する)は、選択肢3のreviews(書評)やpersonal reflections(個人的な感想)に内容がぴったり一致していますね。
★メール読解問題の学習対策
次の3点に気をつけて、過去問や類似問題を解いていきましょう。
【5】英文読解問題(大問3B (27)〜(31))
大問3Bの(27)〜(31)は4つのパラグラフから構成された英文を読んで、その内容について設問に答える問題です。
本文の分量はだいたい300 words程度です。
まず、基本的な「本文の読み方」と「設問の解き方」を確認しておきます。
【ステップ1】本文の内容を大まかにとらえる
各パラグラフが何について書かれているか整理しながら速読して、最終的には「英文全体のテーマ、筆者の主張、パラグラフどうしの論理展開」をざっくりとつかむことが目的です。
ただし、各パラグラフからそれぞれ順番に設問を作っているので、「¶1を読んで問1を解く→¶2を読んで問2を解く→¶3を読んで問3を解く→¶4を読んで問4を解く…」というやり方で解く方が実戦的と言えます。
(注)問5だけはWhat is the main message of the passage?という「筆者の言いたいこと」や「英文全体をまとめた内容」に関わりますが、問1〜4までが「ヒント」のような役割をしているので、わざわざ英文全体をもう一度読まなくても十分に解くことが可能です。
↓
【ステップ2】設問を読んで、答えのヒントを探す
次に、設問を読んで、設問のキーワード(語句や日付、人名など)も手がかりにして、「この設問の答はパラグラフのどのあたりにあったかな?」と関係ありそうな部分に戻って、その部分だけはもう一度きちんと精読して内容をきちんと理解します。
↓
【ステップ3】本文と選択肢をくらべる
本文と選択肢で表現が異なっていても、内容がほぼ同じなら「正解」になります。このような、本文と選択肢の「言いかえ(パラフレーズ)」には十分に気をつけましょう。
それでは、オリジナル問題にチャレンジしましょう。
制限時間5分で解いてみてください。
次の英文の内容に関して,(27)から(31)までの質問に対する答えとして最も適切なもの,または文を完成させるのに最も適切なものを1,2,3,4の中から一つ選び,その番号のマーク欄をぬりつぶしなさい。
Music and Memory
Music is something people experience in many different ways. For some, it is just entertainment, while for others, it plays a bigger role. Scientists have found that music can help people remember things because it creates a strong link between sound and memory. In some studies, students who listened to certain songs while studying could recall more information when they heard the same songs again during a test. This method is now sometimes used by teachers who want to make learning easier or more fun for their students. In addition, background music may help students stay focused and study for longer periods.
Because of this connection between music and memory, it is now being used to support people with memory problems. In care homes for older adults, songs from their youth are often played. When they hear these songs, many of them begin to talk about memories from decades ago. Even those who have trouble speaking can sometimes sing along, which shows how deeply music connects to memory. Staff members have noticed that these moments often bring smiles and improve the overall mood of the residents. This positive emotional response can help reduce feelings of confusion or loneliness.
This has inspired new kinds of therapy. In some hospitals, music therapists work with patients who are recovering from strokes or injuries. These therapists use instruments and singing to help patients rebuild lost skills. In one case, a man who could no longer speak well after a stroke improved by practicing the lyrics of his favorite songs. This example has shown therapists how powerful music can be as a recovery tool. Such therapies are now seen as helpful not only for physical recovery but also for emotional support. As a result, some hospitals have created music rooms for patients to enjoy and relax in.
Scientists are still learning how music affects the brain, but they agree that it activates many areas at once. Unlike reading or speaking, music uses sound, rhythm, and emotion together. This combination of sensory and emotional stimulation could be why it has such a strong effect on both memory and emotion. Some studies even suggest that musical training may improve attention and thinking skills over time. Experts believe that listening to music regularly might also reduce the risk of certain age-related brain conditions.
(27) In what ways do teachers use music to support learning?
1 They allow students to listen to any music they like during tests.
2 They play the same songs during both lessons and exams.
3 They encourage students to write songs about what they study.
4 They avoid using music so students can concentrate better.
(28) How does music influence older people in care homes?
1 It reminds them of events from their younger years.
2 It helps them to remember the names of other residents.
3 It encourages them to listen to new songs every day.
4 It improves their ability to solve puzzles and games.
(29) What is one way hospitals are using music to help patients?
1 They give music lessons to visitors in waiting rooms.
2 They use songs as a form of speech practice.
3 They teach patients how to read music to improve focus.
4 They ask patients to write music for other patients.
(30) Why do scientists believe music affects the brain strongly?
1 It involves different cognitive and emotional processes at the same time.
2 It requires people to study the meaning of each lyric.
3 It helps only when played at a certain volume.
4 It stimulates the same brain areas as speaking.
(31) What is the main message of the passage?
1 Music is mainly useful for entertainment and relaxation.
2 Using music regularly can help both the mind and memory.
3 Scientists now know exactly how music affects brain cells.
4 Older people benefit more from music than younger ones.
(2級オリジナル予想問題より流用)
〈語句リスト〉
entertainment 娯楽
play a role 役割を果たす
link つながり
background music 背景音楽(BGM)
stay focused 集中し続ける
connection つながり、関連性
memory problem 記憶障害、記憶に関する問題
care home 高齢者施設(介護施設)
sing along 一緒に歌う
emotional response 感情的反応
confusion 混乱
loneliness 孤独
therapy 治療、療法
music therapist 音楽療法士
stroke 脳卒中
injury けが
rebuild skills 能力を再び身につける
lyrics 歌詞
recovery 回復
emotional support 心の支え、感情面の援助
activate A Aを活性化する
at once 同時に
stimulation 刺激
over time 時間とともに
attention 注意力
thinking skills 思考力
reduce the risk 危険を減らす
age-related 加齢に関連した
brain condition 脳の状態
それでは解説です。
ここではパラグラフごとに設問の解説をしていくことにします。
¶1 ①Music is something people experience in many different ways. ②For some, it is just entertainment, while for others, it plays a bigger role. ③Scientists have found that music can help people remember things because it creates a strong link between sound and memory.
④In some studies, students who listened to certain songs while studying could recall more information when they heard the same songs again during a test. ⑤This method is now sometimes used by teachers who want to make learning easier or more fun for their students. ⑥In addition, background music may help students stay focused and study for longer periods.
(①音楽は、人々がさまざまな形で体験するものです。②ある人にとっては単なる娯楽かもしれませんが、別の人にとってはもっと重要な役割を果たします。③科学者たちは、音楽が記憶を助けることがあると発見しています。なぜなら、音と記憶の間に強い結びつきができるからです。④ある研究では、特定の曲を聴きながら勉強した学生が、その同じ曲をテスト中に再び聴いたとき、より多くの情報を思い出すことができました。⑤この方法は、学習をより簡単に、または楽しくしたいと考える教師たちによって使われることがあります。⑥さらに、音楽を流すことで学生の集中力が高まり、より長く勉強を続けられることもあります。)
(27) In what ways do teachers use music to support learning?
(どのような方法で、教師たちは音楽を使って学習を支援するのですか?)
☞④In some studies, students who listened to certain songs while studying could recall more information when they heard the same songs again during a test.(ある研究では、特定の曲を聴きながら勉強した学生が、その同じ曲をテスト中に再び聴いたとき、より多くの情報を思い出すことができました)より、2 They play the same songs during both lessons and exams.(授業とテストの両方で同じ曲を流す)が正解。授業とテストの両方で同じ曲を使うことで記憶が助けられ、これが「学習支援」として使われていることを読み取りましょう。
本文:while studying / again during a test→選択肢:during both lessons and examsと自然な言い換えになっています。
¶2 ①Because of this connection between music and memory, it is now being used to support people with memory problems. ②In care homes for older adults, songs from their youth are often played. ③When they hear these songs, many of them begin to talk about memories from decades ago. ④Even those who have trouble speaking can sometimes sing along, which shows how deeply music connects to memory. ⑤Staff members have noticed that these moments often bring smiles and improve the overall mood of the residents. ⑥This positive emotional response can help reduce feelings of confusion or loneliness.
(①このような音楽と記憶の関係から、現在では記憶に問題を抱える人々を支援するためにも音楽が使われるようになっています。②高齢者施設では、入居者が若い頃に聞いていた曲がよく流されます。③そういった曲を聞くと、多くの人が何十年も前の思い出を語り始めます。④話すのが難しい人であっても、一緒に歌うことができる場合があり、音楽と記憶が深く結びついていることがわかります。⑤施設のスタッフは、こうした時間が入居者に笑顔をもたらし、全体的な気分を改善することが多いと気づいています。⑥このような前向きな感情の反応は、混乱や孤独感を和らげる助けになるのです。)
(28) How does music influence older people in care homes?
(音楽は高齢者施設にいる人々にどのような影響を与えますか?)
☞③When they hear these songs, many of them begin to talk about memories from decades ago.(そういった曲を聞くと、多くの人が何十年も前の思い出を語り始めます)に注目。これはまさに「若い頃の出来事を思い出す」ことを示しています。よって1 It reminds them of events from their younger years.(若い頃の出来事を思い出させる)が正解。
本文:talk about memories from decades ago→選択肢:reminds them of events from their younger yearsと自然な言い換えになっています。
¶3 ①This has inspired new kinds of therapy. ②In some hospitals, music therapists work with patients who are recovering from strokes or injuries. ③These therapists use instruments and singing to help patients rebuild lost skills. ④In one case, a man who could no longer speak well after a stroke improved by practicing the lyrics of his favorite songs. ⑤This example has shown therapists how powerful music can be as a recovery tool. ⑥Such therapies are now seen as helpful not only for physical recovery but also for emotional support. ⑦As a result, some hospitals have created music rooms for patients to enjoy and relax in.
(①こうした発見は、新たなタイプの音楽療法を生み出しています。②いくつかの病院では、音楽療法士が脳卒中やけがから回復中の患者と一緒に取り組んでいます。③これらの療法士は、楽器や歌を使って、患者が失った能力を取り戻せるように支援しています。④ある事例では、脳卒中の後、うまく話せなくなった男性が、自分のお気に入りの曲の歌詞を練習することで改善しました。⑤この事例は、音楽が回復のための強力な手段になり得ることを療法士たちに示しました。⑥こうした音楽療法は今や、身体的な回復だけでなく、感情面の支えとしても役立つものと考えられています。⑦その結果、一部の病院では、患者が楽しんだりリラックスしたりできる「音楽ルーム」も設けられています。)
(29) What is one way hospitals are using music to help patients?
(病院が患者を助けるために音楽を使っている方法の1つは何ですか?)
☞④In one case, a man who could no longer speak well after a stroke improved by practicing the lyrics of his favorite songs.(ある事例では、脳卒中の後、うまく話せなくなった男性が、お気に入りの歌の歌詞を練習することで改善しました)に注目。これはまさに、「言語機能回復のリハビリとして歌を使っている」ことを意味しています。よって2 They use songs as a form of speech practice.(歌を話す練習の一種として使う)が正解。
¶4 ①Scientists are still learning how music affects the brain, but they agree that it activates many areas at once. ②Unlike reading or speaking, music uses sound, rhythm, and emotion together. ③This combination of sensory and emotional stimulation could be why it has such a strong effect on both memory and emotion. ④Some studies even suggest that musical training may improve attention and thinking skills over time. ⑤Experts believe that listening to music regularly might also reduce the risk of certain age-related brain conditions.
(①科学者たちは、音楽が脳にどのように影響するかをまだ研究中ですが、音楽が脳のさまざまな領域を同時に活性化することには意見が一致しています。②読書や会話と異なり、音楽は音・リズム・感情を一緒に使います。③このように感覚と感情を同時に刺激することが、音楽が記憶や感情に強く作用する理由かもしれません。④いくつかの研究では、音楽の訓練が集中力や思考力を高める可能性があるとまで示唆されています。⑤専門家たちは、定期的に音楽を聴くことで、加齢に伴う脳の病気のリスクを減らす可能性があるとも考えています。)
(30) Why do scientists believe music affects the brain strongly?
(なぜ科学者たちは、音楽が脳に強い影響を与えると考えているのですか?)
☞③This combination of sensory and emotional stimulation could be why it has such a strong effect on both memory and emotion.(このように感覚と感情を同時に刺激することが、音楽が記憶や感情に強く作用する理由かもしれません)より、1 It involves different cognitive and emotional processes at the same time.(音楽は、異なる認知的・感情的な働きを同時に伴うから)が正解。
本文:sensory and emotional stimulation →選択肢:cognitive and emotional processesと自然な言い換えになっています。
(31) What is the main message of the passage?
(この文章の主なメッセージは何ですか?)
☞本文全体(¶1〜¶4)では、次のような点が語られています。
- 音楽が記憶の手助けになる(学生、テスト、学習)
- 高齢者の記憶を呼び起こす
- 病院でのリハビリに使われる
- 脳の広い領域を活性化し、感情や認知を支える
- 音楽が脳の健康維持にも役立つ可能性
つまり、音楽は「楽しみ」だけではなく、記憶や感情、脳の働きを支えるツールであるというのが本文の中心メッセージです。よって2 Using music regularly can help both the mind and memory.(音楽を定期的に使うことで、心と記憶の両方に良い影響がある)が正解。
★英文読解問題の学習対策
【6】ライティング(英文要約)問題(大問4)
この問題では、およそ90語の英文を読み、その内容を25~35語の英文に要約します。
元の文の重要な情報だけを取り出し、全体の約3分の1の分量に英文を書き直すことが求められます。
元の文を短く圧縮すればいいわけですから、「大事そうな箇所に線を引いて、それをつなぎ合わせればいい」と思うかもしれません。
しかし、それだけでは不十分です。
なぜなら、文と文のつながりが不自然になったり、語数オーバーになったりする可能性が高いからです。
そこで必要になるのが、文を短く簡潔に整えるための「パラフレーズ(言い換え)」の技術です。
なぜなら、文と文のつながりが不自然になったり、語数オーバーになったりする可能性が高いからです。
そこで必要になるのが、文を短く簡潔に整えるための「パラフレーズ(言い換え)」の技術です。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
◎パラフレーズの4つの基本テクニック①【上位概念にまとめる】
英検®準2級プラスの要約問題では「語数を少なくしながら内容を保つ」ことが大切です。
そのために使えるテクニックのひとつが「上位概念にまとめる」という方法です。
上位概念とは「いくつかのものに共通する、ひとつ上のグループ名」に言い換えることです。
たとえば、
「りんご・みかん・バナナ」は → 「果物(fruits)」
「牛・人間・クジラ」は → 「哺乳類(mammals)」
「東京・ロンドン・パリ」は → 「主要都市(major cities)」
「バス・電車・地下鉄」は → 「公共交通機関(public transportation)」
というように、それぞれを一つの「上位概念語」でまとめると、スッキリして語数も節約できます。
【練習してみよう!】
では、以下の単語グループを見て、それらが入るグループ名(上位概念語)を英語で1〜2語で書いてみましょう。
1) dogs, cats, and rabbits → ( )
2) shirts, pants, and coats → ( )
3) gold, silver, and copper → ( )
4) violin, piano, and guitar → ( )
5) tea, coffee, and juice → ( )
答えが思いつかないときは、「それって何の仲間・要素・一部?」と日本語で考えてみるとヒントになります。
【練習問題の答えと解説】
1) dogs, cats, and rabbits → animals(動物)
これらはすべて「動物」です。もっと限定して pets(ペット)とも言えますが、一般的にはanimalsが広い上位概念です。
2) shirts, pants, and coats → clothes(服)
シャツ、ズボン、コートはすべて身につける「服」に含まれるので、clothesでまとめられます。
3) gold, silver, and copper → metals(金属)
これらはすべて「金属」の種類なので、metalsがぴったりです。
4) violin, piano, and guitar → musical instruments(楽器)
バイオリン、ピアノ、ギターはどれも音楽を演奏する道具、つまり「楽器」ですね。
5) tea, coffee, and juice → drinks(飲み物)
お茶・コーヒー・ジュースはすべて「飲み物」です。
◎パラフレーズの4つの基本テクニック② 【主語を変える】
人主語、物主語、It主語、There構文などでパラフレーズすることで語数を節約できることがあります。
特に「無生物主語構文」は、使いこなせるようになると非常に便利な表現です。
例文を通して、〈人主語〉から〈無生物主語〉へと言い換える発想に慣れていきましょう。
以下の9個の表現は使いこなすと非常に便利です。
①S enable A to do
「SはAが…するのを可能にする」
「SのおかげでAは…できるようになる」
〈人主語〉
If you use this app, you will be able to learn faster.(12語)
このアプリを使えば、もっと早く学べるようになる。
↓
〈無生物主語〉
This app will enable you to learn faster.(8語)
このアプリは、あなたがもっと早く学べるようにしてくれる。
②S prevent A from doing
「SはAが…するのを妨げる」
「SのせいでAは…できなくなる」
〈人主語〉
I didn’t focus in class because I didn’t sleep for a long time.(13語)
長く眠れなかったので、授業に集中できなかった。
↓
〈無生物主語〉
Lack of sleep prevented me from focusing in class.(9語)
睡眠不足が、授業に集中するのを妨げた。
③ S make A do
「SはAに…させる」
「Sが原因でAは…することになる」
〈人主語〉
The teacher said something important to me, so I decided to study harder.(13語)
先生が大切なことを言ったので、私はもっと勉強することにした。
↓
〈無生物主語〉
The teacher’s important words made me decide to study harder.
先生の大切な言葉が、私にもっと勉強しようと決意させた。(10語)
④ S make A C
「SはA= C(の状態)にする」
「Sが原因でA=Cになる」
〈人主語〉
I saw the movie and I became sleepy.(8語)
その映画を観て、私は眠くなった。
↓
〈無生物主語〉
The movie made me sleepy.(5語)
その映画が、私を眠くさせた。
⑤ S help A do
「SはAが…するのに役立つ」
「SのおかげでAは…できるようになる」
〈人主語〉
If you read this book, you will be able to increase your English vocabulary.(14語)
この本を読めば、英語の語彙力を増やすことができる。
↓
〈無生物主語〉
This book will help you increase your English vocabulary.(9語)
この本は、英語の語彙力を増やすのに役立つ。
⑥ S allow A to do
「SはAが…するのを許可する[認める]」
「SのおかげでAは…できるようになる」
〈人主語〉
I was able to leave early due to the school event.(11語)
学校行事のため、私は早く帰ることができた。
↓
〈無生物主語〉
The school event allowed me to leave early.(8語)
学校行事が、私を早く帰れるようにしてくれた。
⑦ S force A to do
「SはAが…するのを強制する」
「SのせいでAは……せざるを得なくなる」
〈人主語〉
She had to cancel her appointment because of the accident.(10語)
彼女は事故のために予約をキャンセルせざるを得なかった。
↓
〈無生物主語〉
The accident forced her to cancel her appointment.(8語)
その事故が、彼女に予約をキャンセルさせた。
⑧ S remind A of B
「SはAにBを思い出させる」
「Sを見ると[聞くと]AはBを思い出す」
〈人主語〉
When I see this photo, I always think of the good old days.(13語)
この写真を見ると、いつも昔の良き時代を思い出す。
↓
〈無生物主語〉
This photo always reminds me of the good old days.(10語)
この写真は、いつも私に昔の良き時代を思い出させる。
⑨ S show that節
「Sは(事実や証拠として)…ということを示す」
「Sを見ると[聞くと]…とわかる/Sは…ということの証拠だ」
〈人主語〉
When I heard his remark, I realized that he was angry.(11語)
彼の発言を聞いて、彼が怒っているとわかった。
↓
〈無生物主語〉
His remark showed that he was angry.(7語)
彼の発言は、彼が怒っていることを示していた。
◎パラフレーズの4つの基本テクニック③【文の構造を短く変える】
文(sentence)→節(clause)→句(phrase)→語(word)へと構造を縮めることがポイントです。特に文の内容を句・語で言い換えると字数を大幅に削減できます。
(例1)
There is a boy. He is wearing a red cap.(10語)
↓
There is a boy wearing a red cap.(8語)
(赤い帽子をかぶった男の子がいます)
☞2つの文に表す内容を、現在分詞句(wearing a red cap)がa boyを後置修飾する構造に変形しています。
(例2)
While I was in high school, I learned French.(10語)
↓
During high school, I learned French.(6語)
(大学を卒業したあと、彼女は働き始めました)
☞副詞節(While I was in high school)から副詞句(During high school)への変形。
While I was in high schoolは〈接続詞+文〉、During high schoolは〈前置詞+名詞〉という構造。
(例3)
He studied hard so that he could pass the exam.(10語)
↓
He studied hard to pass the exam.(7語)
(試験に合格するために、彼は一生懸命勉強しました)
☞「目的」を表す接続詞so thatから、不定詞to doへの変形。
(例4)
He left the room without saying anything.(彼は何も言わずに部屋を出た)
↓
He left silently.(彼は黙って部屋を出た)
☞without saying anything(何も言わずに)という副詞句を、silentlyという1単語の副詞で言い換えている。
◎パラフレーズの4つの基本テクニック④ 【具体的な内容を抽象的にまとめる 】
「個別・具体的な情報」を「より一般的・抽象的な情報」に置き換えることで、元の内容を簡潔にしつつ要点を押さえることができます。
【上位概念にまとめる】は、あくまでも単語レベルのまとめでしたが、それを文レベルまで拡大して、文の内容をざっくりとまとめる方法だと理解しましょう。
要するに、たくさんの細かい情報を、まとめてスッキリ表す方法です。
たとえば、いろいろな行動を一つの「大きな意味」に置きかえることで、文章が短く、わかりやすくなります。
まずは日本語でやってみましょう。
1) 私は朝早く起きて、歯を磨き、朝ごはんを食べて、制服に着替えて家を出た。
→私は朝( )をした。
答え: 登校の準備
2) 彼は電車に乗り、会場に行き、受付を済ませ、面接官と話した。
→彼はその日( )だった。
答え: 就職面接(あるいは「面接試験」でも可)
3) 母は買い物メモを作り、スーパーに行き、野菜や肉を買い、料理を作った。
→母は( )をした。
答え: 食事の準備(または「夕飯の支度」)
4) 私は申込書に記入し、必要書類を添えて封筒に入れ、切手を貼ってポストに投函した。→私は( )をした。
答え: 書類の提出(または「申請手続き」)
5) 彼女はチケットを買い、イオンシネマに入り、『ミッション:インポッシブル』を最後まで見た。
→彼女は( )をした。
答え: 映画鑑賞
ポイントは、細かい記述をいちいち説明しないで、そこに共通するテーマを見つけて、ひとつの言葉でまとめることです。
つまり、細かい情報は無視して、その文の中心的な情報に絞って短く言い換えるのがコツです。「ざっくりと、でも的確に」という絶妙なさじ加減が必要となります。
やり方のコツを理解したので、今度は「英語→英語」でやってみましょう。
英検®準2級プラスの要約ではこのテクニックが最も活躍するので、以下の例文を通してパラフレーズのやり方に慣れてください。
(例1)
〈具体的な文〉
She volunteers at animal shelters, plants trees, and cleans up parks.(11語)
(彼女は動物保護施設でボランティアをし、木を植え、公園を掃除している)
↓
〈抽象的な文〉
She is active in environmental and community service.(8語)
(彼女は環境・地域奉仕活動に積極的だ)
☞「環境や地域のためにがんばっている」と、まとめて言える。
(例2)
〈具体的な文〉
Students can take online classes, watch recorded lectures, and submit assignments digitally.
(学生はオンライン授業を受け、録画講義を見て、課題をデジタルで提出できる)
↓
〈抽象的な文〉
Students benefit from digital learning tools.
(学生はデジタル学習ツールの恩恵を受けている)
☞「個々の学習行動」を「デジタル学習の便利さ」という1つの言葉でまとめよう。
(例3)
〈具体的な文〉
The restaurant uses local ingredients, avoids plastic packaging, and saves energy.
(そのレストランは地元の食材を使い、プラスチック包装を避け、エネルギーを節約してい↓
〈抽象的な文〉
The restaurant practices sustainable operations.
(そのレストランは持続可能な運営を行っている)
☞「いくつかのエコな取り組み」を「持続可能な運営」として一括りに。
(例4)
〈具体的な文〉
He visits museums, reads history books, and watches documentaries.
(彼は博物館に行き、歴史の本を読み、ドキュメンタリーを見ている)
↓
〈抽象的な文〉
He is interested in learning about the past.
(彼は過去について学ぶことに関心がある)
☞「歴史に関する具体的行動」を「歴史が好き」という観点でまとめる。
(例5)
〈具体的な文〉
They built new schools, improved hospitals, and expanded public transportation.
(彼らは新しい学校を建て、病院を改善し、公共交通を拡充した)
↓
〈抽象的な文〉
They invested in public infrastructure.
(彼らは公共インフラに投資した)
☞「いろんな施設を作る」とは、要するに「インフラ整備」のこと。
コツは理解できましたか?
それでは実際にやってみましょう!
【練習問題】次の英文の内容をもっと抽象的に言い換えて、短い英文で書き換えなさい。
1) I did my homework, studied for a test, and reviewed class notes.
2) She played soccer, ran laps, and did stretching exercises.
3) We ate lunch together, talked after school, and went shopping on Sunday.
4) He helped take out the trash, clean the bathroom, and cook dinner.
【解答・解説】
1)
具体: I did my homework, studied for a test, and reviewed class notes.(12語)
(宿題をし、テスト勉強をし、授業のノートを見直しました)
抽象: I spent time on academic work.(6語)
(学業に時間を費やしました)
☞勉強系の活動をacademic work(学業)とまとめる。
〈別解〉
・I focused on my studies.(勉強に集中しました)
・I worked on school assignments.(学校の課題に取り組みました)
・I spent time studying.(勉強に時間を使いました)
2)
具体: She played soccer, ran laps, and did stretching exercises.(9語)
(彼女はサッカーをし、周回走をし、ストレッチをしました)
抽象: She participated in physical training.(5語)
(彼女は体力トレーニングに取り組みました)
☞いくつかの運動メニューをphysical training(体力トレーニング)とまとめる。
〈別解〉
・She did some physical exercise.(彼女は運動をしました)
・She took part in athletic activities.(彼女は運動活動に参加しました)
・She was active in sports training.(彼女はスポーツのトレーニングに取り組みました)
3)
具体: We ate lunch together, talked after school, and went shopping on Sunday.(12語)
(私たちは一緒に昼食を食べ、放課後に話をし、日曜日に買い物に行きました)
抽象: We enjoyed spending time with friends.(6語)
(私たちは友達と楽しい時間を過ごしました)
☞友情・交流に関する行動を「楽しい時間」とまとめる。
〈別解〉
・We spent time hanging out with friends.(友達と一緒に過ごしました)
・We enjoyed doing fun things with friends.(友達と楽しいことをして楽しみました)
・We had a good time with our friends.(友達と楽しい時間を過ごしました)
4)
具体: He helped take out the trash, clean the bathroom, and cook dinner.
(彼はゴミ出しや浴室の掃除、夕食作りを手伝った。)
抽象: He helped with household chores.
☞一連の行動をchores(家事)とまとめる。
〈別解〉
・He did some chores at home.(彼は家でいくつかの家事をしました)
・He helped out around the house.(彼は家庭内の手伝いをしました)
・He supported his family with household tasks.(彼は家事で家族を助けました)
ここまでの解説で、英文要約のやり方はおおよそつかめたと思います。
英検®準2級プラスでは、出題される英文の構成パターンがほぼ決まっているため、以下のような「型」を意識すると、効率よく解答をまとめることができます。
■英文のよくある構成パターン(3パラグラフ構成)
- ¶1(第1段落): テーマの導入
- ¶2(第2段落): 良い点
- ¶3(第3段落): 悪い点
■要約で書くべきポイント(=採点基準)
英検®では、次の3点が含まれているかが評価の基準になります。
- 採点基準①:テーマB(第1段落の要点)
- 採点基準②:良い点(第2段落の要点)
- 採点基準③:悪い点(第3段落の要点)
■解き方の手順
1) 英文を読みながら上記の【採点基準①②③】にあたる部分に線を引く。
↓
2) それぞれの内容を【パラフレーズの4つの基本テクニック】で要約する。
① 上位概念にまとめる
② 主語を変える
③ 文の構造を短く変える
④ 具体内容を抽象的にまとめる
↓
3) 文の長さを25〜35語に収めるように微調整する。
↓
4) 最後に、スペルミスや主語・動詞のミスなどがないか見直す。
このように、英検®準2級プラスの要約問題は、「型」を知っていればこわくありません。
テーマとパラグラフ構成をつかみ、ポイントを簡潔に英文でまとめる練習を重ねていけば、満点を狙うことも可能です!
それでは早速オリジナル問題を解いてみましょう。
● 以下の英文を読んで,その内容を英語で要約し,解答欄に記入しなさい。
● 語数の目安は25語~35語です。
More and more people are shopping online these days. We can buy many things at any time using a smartphone or a computer.
Online shopping is helpful because we don’t need to go to stores. We can save time and avoid crowds by shopping from home.
However, there is a problem. We cannot see, touch, or try the product before we buy it, so we sometimes get something different from what we expected. For example, the size, color, or quality of the item may not match what we saw on the screen.
さあどうでしょうか?
以下のように線を引くことができましたか?
¶1 More and more people are shopping online these days. We can buy many things at any time using a smartphone or a computer.
¶2 Online shopping is helpful because we don’t need to go to stores. We can save time and avoid crowds by shopping from home.
¶3 However, there is a problem. We cannot see, touch, or try the product before we buy it, so we sometimes get something different from what we expected. For example, the size, color, or quality of the item may not match what we saw on the screen.
〈日本語訳〉
¶1 最近、オンラインで買い物をする人がますます増えています。スマートフォンやコンピューターを使えば、いつでもたくさんの物を買うことができます。
¶2 オンラインショッピングはお店に行く必要がないので便利です。時間を節約できるし、人ごみを避けることもできます。
¶3 しかし、問題もあります。商品を買う前に、実際に見たり、触ったり、試したりすることができないため、思っていたものと違う商品が届くことがあります。たとえば、サイズや色、品質が画面で見たものと合わないことがあるのです。
これを採点基準に当てはめるとこうなります。
- 採点基準①:テーマ(第1段落の要点)☞オンラインショッピングの増加
- 採点基準②:良い点(第2段落の要点)☞お店に行く必要なし
- 採点基準③:悪い点(第3段落の要点)☞商品を実際に手に取ることができないので、予想と異なる場合もある
では、解答例を見てみましょう。
〈解答例1〉Online shopping is becoming more popular because it allows us to buy items easily from home. However, we cannot check the actual products, so they might be different from our expectations.(31語)
〈採点基準の確認〉
・Online shopping is becoming more popular
オンラインショッピングはますます人気になっている
☞採点基準①:テーマ(オンラインショッピングの増加)が入っている
・because it allows us to buy items easily from home.
家から簡単に商品を買うことができるため
☞採点基準②:良い点(お店に行く必要なし)が入っている
・However, we cannot check the actual products, so they might be different from our expectations.
しかし、実際の商品を確認することができないので、期待していたものと違うことがある
☞採点基準②:悪い点(商品を実際に手に取ることができないので、予想と異なる場合もある)が入っている
元の英文がどのようにパラフレーズされているかは自分で確認しておきましょう。
別解も紹介します。
〈解答例2〉
Many people now enjoy online shopping because they can buy things easily without going to stores. But they can’t see or touch the items before buying, so the products may not be what they expected.(35語)
〈採点基準の確認〉
・Many people now enjoy online shopping
多くの人が今、オンラインショッピングを楽しんでいる
☞採点基準①:テーマ(オンラインショッピングの増加)が入っている
・because they can buy things easily without going to stores.
店に行かなくても簡単に物を買うことができるから
☞採点基準②:良い点(お店に行く必要なし)が入っている
・But they can’t see or touch the items before buying, so the products may not be what they expected.
しかし、購入前に商品を見たり触ったりすることができないので、届いた商品が思っていたものと違う場合がある
☞採点基準②:悪い点(商品を実際に手に取ることができないので、予想と異なる場合もある)が入っている
★学習対策
英検®準2級プラスの英文要約対策を効果的に進めるためには、「型に慣れる」「パラフレーズの練習をする」「実戦体験をする」の3点を意識した学習プランを作ることが大切です。
1) 英文要約の「型」に慣れる
- 英検®準2級プラスの大問4を読む
- 3パラグラフ構成(導入・メリット・デメリット)に線を引く
- 各段落の要点を1文でメモする ☞特に「¶1はテーマの紹介」「¶2は良い点」「¶3は悪い点」という定型パターンを体にしみ込ませる。
- ・読みながら「これはメリット? デメリット?」と考えるクセをつける。
2) パラフレーズの練習をする
模範解答の中の文を、自分なりに言いかえる練習をする
☞パラフレーズの4つの基本テクニックを使って書き換える練習を積む!
- ① 上位概念にまとめる
- ② 主語を変える
- ③ 文の構造を短く変える
- ④ 具体内容を抽象的にまとめる
3) 本番形式の要約練習をする
☞以下のStepに従って本番のつもりで解くことが大切。
Step 1 100語程度の英文を読む(英検®公式問題集など)
↓
Step 2 パラグラフごとに重要な情報のメモを書く(採点基準を意識する)
↓
Step 3 メモを使って30語程度の英語で要約する(パラフレーズの4つの基本テクニックを使う)
☞書くときは「①テーマ」「②メリット」「③デメリット」の順番を守る
↓
Step 4 模範解答と比較して、内容の抜け・表現の違いを確認する

答案は学校や塾の先生に添削してもらいましょう。添削をしてくれる先生がいない場合は、生成AIを使うのも手です。
【7】ライティング(英作文)問題(大問5)
大問5は、あるトピックに関する自分の意見とその理由を2つ書く問題です。
字数制限は50語〜60語です。
以下のステップを踏んで解きましょう。
【ステップ1】まずは自分の意見を明確に書く
↓
【ステップ2】次に、理由を2つ書こう
↓
【ステップ3】字数が足りない場合はさらに説明を加える
↓
【ステップ4】書き終わったら、ちゃんと見直そう
それでは各ステップを詳しく見ていきます。
【ステップ1】まずは自分の意見を明確に書く
自分の意見は、問題文をそのまま使うか、少し手直しして使いましょう。
無理をして別の表現に言い換える必要はありません。
〈問題文〉
Some people prefer living in the countryside rather than in big cities. Do you think more people will move to the countryside in the future?
(大都市よりも田舎での生活を好む人もいます。あなたは、将来もっと多くの人が田舎に引っ越すようになると思いますか?)
↓
〈肯定的な答え方〉
Yes, I think more people will move to the countryside in the future.(13語)
〈否定的な答え方〉
No, I don’t think more people will move to the countryside in the future.(14語)
【ステップ2】次に、理由を2つ書こう
自分の考えを書いたら、次はその理由を2つ書いてあげましょう。
そのときに便利なのがこの形です。
First, ~. Second, ~.(「まず~。それから~。」)
たとえばこんなふうに書けます。
Yes, I think more people will move to the countryside in the future. First, many people want a quieter and less stressful life, and the countryside offers a more peaceful environment. 〜〜〜〜〜 Second, with the rise of remote work, people can live and work anywhere, so they no longer need to stay in big cities. 〜〜〜〜〜〜
(注)First, / Second, のあとには必ずコンマ( , )をつけるのを忘れないように!
英検®準2級プラスの英作文では、「変わった意見」や「特別な体験」を書く必要はありません。
「ふつうに考えたらその通り」と思えるような、一般の人なら共感できる平凡で常識的な理由で十分です。
ただし、意見と理由がちぐはぐになると減点されます。
たとえば、「田舎に住む人が増えると思う」と答えているのに、理由として「都会の学校の方がいい」と書いたら、おかしいですよね。
つまり、意見と理由が無理なくつながっていることが大切です。
読み手が「なるほど」と納得できるような、常識的でわかりやすい理由を書くことを目指しましょう。
【ステップ3】字数が足りない場合はさらに説明を加える
〈意見+理由1+理由2〉まで書けたら、いったん自分で語数を数えてみましょう。
そこで「よし、字数は足りている!」とか「もうちょっと足りないな…」ということがわかるはずです。
もし足りなかったら、理由2にもう1文だけ説明を加えるのが一番簡単なやり方です。
たとえばこんな感じ。
Second, the countryside is quiet and relaxing. I can study better there.
(田舎は静かで落ち着くから、もっと集中して勉強できるんだ)
こんなふうに1文足すだけで語数もちょうどよくなり、内容もわかりやすくなりますね。
何回か練習していけば、「これくらい書けば50語〜60語くらいかな」って感覚でわかるようになるので、あまり気にしすぎなくて大丈夫ですよ。
【ステップ4】書き終わったら、ちゃんと見直そう
書きっぱなしにせずに、答案をしっかり見直してミスを直すことが大事です。
特に、よくある「うっかりミス(ケアレスミス)」は次のポイントでよく起きます。
見直しチェックポイント
- 1) 主語と動詞はちゃんと入っている?
- 2) 三単現のsを忘れてない?(例:He like → He likes)
- 3) 時制(いつの話か)がズレてない?(過去・現在・未来)
- 4) 助動詞(will, can, mustなど)はちゃんと入っている?
- 5) スペルミスをしてない?
この5つを見直すだけでも、点数アップにつながりますよ!
時間が少し残っていたら、ゆっくり1文ずつ心の中で読み上げてみるのもお勧めです。
目で見て気づかないミスも、音にしてみると気づきやすくなることも多いものです。
是非試してみてくださいね。
では早速問題を解いてみましょう。
制限時間は8分です。
● 以下の TOPIC について,あなたの意見とその理由を2つ書きなさい。
● POINTS は理由を書く際の参考となる観点を示したものです。ただし,これら以外の観点から理由を書いてもかまいません。
● 語数の目安は50語~60語です。
TOPIC
Do you think using robots in daily life will become more common in the future?
それでは解答例を確認しましょう。
問題文はDo you think using robots in daily life will become more common in the future?(あなたは日常生活でロボットを使うことが将来もっと一般的になると思いますか?)です。
〈解答例①〉
Yes, I think using robots in daily life will become more common in the future. First, robots can help us with housework like cleaning, washing dishes, and cooking, which saves time and makes life easier. Second, they can support elderly people by reminding them to take medicine or helping them in emergencies.(52 words)
(はい、将来、日常生活でロボットを使うことはもっと一般的になると思います。まず、ロボットは掃除や皿洗い、料理などの家事を手伝ってくれるので、時間を節約でき、生活が楽になります。次に、ロボットは高齢者が薬を飲むのを思い出させたり、緊急時に助けたりしてサポートできます。)
・Yes, I think using robots in daily life will become more common in the future.(15語)
はい、将来、日常生活でロボットを使うことはもっと一般的になると思います。
☞「あなたの意見」では質問文のDo you think using robots in daily life will become more common in the future?を平叙文に変えてそのまま使っていますね。
・First, robots can help us with housework like cleaning, washing dishes, and cooking, which saves time and makes life easier.(20語)
まず、ロボットは掃除や皿洗い、料理などの家事を手伝ってくれるので、時間を節約でき、生活が楽になります。
☞「理由1」は定番パターンの〈First, SV ….〉を用いています。
☞「家事の手伝い」について具体例(like cleaning, washing dishes, and cooking)を挙げています。
☞非制限用法のwhichを用いて、「ロボットを利用する利点」を述べているので説得力が増しています。
・Second, they can support elderly people by reminding them to take medicine or helping them in emergencies.(17語)
次に、ロボットは高齢者が薬を飲むのを思い出させたり、緊急時に助けたりしてサポートできます。
☞「理由2」は定番パターンの〈Second, SV ….と〉を用いています。
☞「高齢者のサポート」について具体例(by reminding them to take medicine or helping them in emergencies)を挙げています。
〈解答例②〉
No, I do not think using robots in daily life will become more common in the future. First, robots are still expensive, and many people cannot afford them. Also, repair costs may remain high. Second, if robots malfunction, they could cause accidents, such as spilling hot water or dropping heavy things that might hurt people.(55語)
(いいえ、将来、日常生活でロボットを使うことがもっと一般的になるとは思いません。まず、ロボットは今でも高価で、多くの人がそれを個人で購入する余裕がありません。また、修理費も高いままである可能性があります。次に、もしロボットが故障すれば、熱いお湯をこぼしたり重い物を落としたりして、人を傷つけるような事故を引き起こすかもしれません。)
・No, I do not think using robots in daily life will become more common in the future.(17語)
いいえ、将来、日常生活でロボットを使うことがもっと一般的になるとは思いません。
☞「あなたの意見」では質問文のDo you think using robots in daily life will become more common in the future?を平叙文に変えてそのまま使っていますね。
・First, robots are still expensive, and many people cannot afford them. Also, repair costs may remain high.(17語)
まず、ロボットは今でも高価で、多くの人がそれを個人で購入する余裕がありません。また、修理費も高いままである可能性があります。
☞「理由1」は定番パターンの〈First, SV ….〉を用いています。
☞字数が足りないのでAlso, repair costs may remain high.という1文を足しています。「経済的デメリット」という内容で、新しい別の情報を足していることに注意してください。
・Second, if robots malfunction, they could cause accidents, such as spilling hot water or dropping heavy things that might hurt people.(21語)
次に、もしロボットが故障すれば、熱いお湯をこぼしたり重い物を落としたりして、人を傷つけるような事故を引き起こすかもしれません。
☞「理由2」は定番パターンの〈Second, SV ….と〉を用いています。
☞「事故の可能性」について具体例(such as spilling hot water or dropping heavy things that might hurt people)を挙げています。
☞〈If SV …, SV 〜.〉は「もし…ならば、〜。」という「条件+帰結」の表現。説明するためには、具体例を挙げるだけでなく「条件+帰結」のパターンを使うと書きやすくなる場合もあるということは覚えておきましょう。
ライティング問題(大問5)の学習対策
「英作文って難しそう…」「何を書けばいいか分からない」と感じていませんか?
でも安心してください。毎日少しずつ練習を重ねることで、確実に書けるようになります!
英検®準2級プラスでは、自分の意見を述べ、理由を2つ書いて約50〜60語の英文を完成させる力が求められます。
型とコツを押さえれば、満点も夢ではありません!
① どうやって練習するの?
まずは、身近なテーマについて1日1文から始めましょう。
英検®準2級プラスでよく出るトピック(例:テクノロジー、教育、環境)について、自分の考えをシンプルな英文で書く練習をします。
例えばこんな英文から始めましょう。
- I think students should study abroad.
- I believe technology makes our lives easier.
- I prefer living in the countryside.
慣れてきたら、「理由を2つ書いて80語以上の英文にする」練習にレベルアップ!
② なぜ毎日書くのが大事?
英検®では、以下のような基本的なミスで点を落とすことがよくあります:
- スペルミス(ex. goverment → government)
- 三単現のsの忘れ(She walk → ✕/She walks → ○)
- 主語と動詞の不一致(My parents likes → ✕/like → ○)
こうしたミスを防ぐには、日々のアウトプット練習が一番効果的です。
毎日少しずつ書くことで、徐々にミスが少なくなり、「正しい英語の形」が自然と身についていきます。
③ 例文を暗唱して「英語の型」を身につけよう!
英検®準2級プラスでは、何も見ずに50語以上の英文を書く力が求められます。
いきなりゼロから書くのは大変なので、まずはよく使われる例文を覚えることから始めましょう。
目安としては例文を100個から150個くらい覚えることを目指しましょう。
例文はすべて意味・構造を完璧に理解して、自動的にスラスラ書けるようになるまで繰り返し練習してください。
④ 添削を受けると何が良いの?
英作文は自分ひとりではミスに気づきにくいものです。
文法や語法のミスだけでなく、論理の流れや表現の自然さなど、第三者の目によるチェックはとても大きな助けになります。
具体的には、
- 自分では気づかない「文法・語法のミス」を修正できる
- 自分では気づかない「不自然な表現」を修正できる
- 自分では気づかない「論理展開(一貫性・結束性)の不備」を修正できる
などの効果があります。
つまり、「書いて終わり」ではなく、「書いた後に直す」ことがスコアアップの近道なのです!

答案は学校や塾の先生に添削してもらいましょう。添削をしてくれる先生がいない場合は、生成AIを使うのも手です。
おわりに
最後まで読んでくださってありがとうございます!
英検®準2級プラスの世界をのぞいてみた感想はいかがでしたか?
このブログを読んで、少しでも「なるほど」「がんばってみようかな」と思っていただけたならとてもうれしいです。
英検®準2級プラスは「日々の努力の継続」で乗りこえられる試験です。
このブログが、あなたの「できた!」につながるきっかけになればうれしいです。

英語の勉強は、ときには大変ですが、「わかった!」「使えた!」という喜びもたくさんあります。英検®準2級プラスの勉強をきっかけに、もっともっと英語が楽しくなるよう、これからも粘り強い学習を続けてください。
「最短」で英語を話せるようになるには?
英語を話せるようにはなりたい。でも、、、
- 何から始めたらいいのかわからない
- どの教材を使えばいいのかわからない
- まとまった時間が取れなくて勉強が進まない
- 英語力0なので自分にできるのか自信がない
このようなお悩みを抱える英語初心者の方は多いのではないでしょうか。
効率よく英語力を伸ばすには、セオリーがあります。今の英語力、目的、目標レベルを明確にして、継続的に取り組んでいくことが大切です。ぜひ、情報をしっかりとチェックして、あなた専用の学習プランを作成してください。
とはいえ、情報量も多く、どのように計画を立てればよいか悩まれる方も多いと思います。そんなときは、ぜひ「プロ」にご相談ください。PHLIGHT英会話では、無料体験レッスンで、英会話の学習相談や、英語レベルチェックを行っています。最短で英語を話せるようになるためのパーソナル学習プランもご提案しますので、ぜひお気軽にご相談ください。
■英語学習にお悩みの方へ!ぜひプロにご相談ください!
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