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みなさんこんにちは、米山達郎(よねやま・たつろう)です。

米山 達郎よねやま たつろう
京都大学の文学部を卒業して、長い間、河合塾で模擬試験を作るリーダーをしていました。今は、資格試験や大学入試の問題を作ったり、学校の先生たちのサポートをしたりしています。これまでに作った本には、「英文法・語法 Vintage」(いいずな書店)、「英作文バイブル和文英訳編/自由英作文編」(Z会)、「パラグラフリィーディングのストラテジー1/2/3」(河合出版)などがあります(すべて共著です)。
📘 詳しいプロフィール・著書情報はこちら → 米山達郎先生プロフィール
私はふだん、大学入試や英検®、TOEICなどのテストを作る仕事をしています。このブログでは、英検®の問題を見ながら、「英検®ではこういう問題が出ている」「こんなスキルが必要とされる」ということを、わかりやすく伝えていきます。
ちょうど文化人類学者がある村に行って、その村の暮らしを観察して「この村にはこんな文化がありますよ」と紹介するように、私は英検®という「世界」をみなさんに紹介する気持ちで書いています。
このブログを読むことで、「英検®ってこんな感じなんだ」「こうやって勉強したらいいんだな」と実感してもらえたらうれしいです。
なお、ブログに出てくる問題はすべてオリジナルで、実際の過去問ではありません。実際の英検®の過去問をご覧になりたい方は、以下の公式サイトをご確認ください:
本日は、大問1語彙・イディオム問題対策を見ていきましょう。
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目次
【1】語彙問題(大問1 (1)〜(7))
1) どんな問題が出ているの?
大問1の(1)〜(7)では、「この英単語はどんな意味?」と聞かれる、いわゆる語彙問題が出てきます。英単語を見て日本語の意味が分かるかどうかを試す問題ですね。
例えば、対話文の中で、カッコに入る最も自然な英単語を選ぶという問題です。
次の( )に入れるのに最も適切なものを1,2,3,4の中から一つ選び,その番号のマーク欄をぬりつぶしなさい。
A: How was your trip to Kyoto?
B: It was a great ( ). I saw many temples and ate delicious food!
1 sound 2 fact 3 fashion 4 experience
あるいは、2つの文のパターンもあります。
次の( )に入れるのに最も適切なものを1,2,3,4の中から一つ選び,その番号のマーク欄をぬりつぶしなさい。
I went to Australia with my family last year. It was a great ( ) that I will never forget.
1 sound 2 fact 3 fashion 4 experience
そして、選択肢になっている英単語の品詞(名詞・動詞など)は、すべてそろっています。上の例だと選択肢はすべて「名詞」ですね。
出題される英単語のレベルは、だいたい中学校~高校初級レベルの英単語(A1〜B1レベル)が出ています。
過去に出題された英単語をいくつか紹介します。ざっと眺めてみて、レベルを実感してみてください。
過去に出題された英単語の例
◎名詞の例(もの・こと・人の名前)
century(世紀)
health(健康)
planet(惑星)
reason(理由)
way(道、方法)
◎動詞の例(動きを表す言葉)
bake(パンやケーキなどを焼く)
grow(育つ、育てる)
introduce(紹介する)
pass(通る、合格する)
relax(リラックスする)
◎形容詞の例(人や物の様子を表す言葉)
clever(頭が良い、賢い)
heavy(重い)
noisy(うるさい)
sharp(鋭い、切れ味のある)
tired(疲れた)
◎副詞の例(動詞・形容詞・文などを説明する言葉)
abroad(外国へ)
almost(ほとんど)
else(他に)
enough(十分に)
especially(特に)
2) どうやって解けばいいの?
シンプルに3つのステップを守りましょう。
【ステップ1】問題文の意味を考える
厳密な日本語にまで訳す必要はありませんが、「だいたいどんな場面か?」を具体的にイメージすることが大事です。
↓
【ステップ2】選択肢の意味を思い出す
「あ、この単語はこういう意味だったな」と思い出しましょう。
↓
【ステップ3】問題文に入れてみる
全部の選択肢をカッコに入れてみて、一番自然な意味が通るものが正解です。
3) 実際にやってみよう!
問1
A: Where do we go into the building?
B: Over there. That’s the main ( ).
1 tournament 2 planet 3 entrance 4 horizon
【ステップ1】問題文の意味を考える
A: Where do we go into the building?
→ 私たちはどこからこの建物に入るの?
B: Over there. That’s the main ( ).
→ あそこだよ。あれが正面の( )だよ。
↓
【ステップ2】選択肢の意味を思い出す
- 1 tournament → トーナメント、勝ち抜き試合
- 2 planet → 惑星
- 3 entrance → 入り口
- 4 horizon → 地平線、水平線
↓
【ステップ3】問題文に入れてみる
1 あれが正面(トーナメント)だよ。☞意味不明!
2 あれが正面(惑星)だよ。☞意味不明!
3 あれが正面(入り口)だよ。☞意味が通るのはこれだけなので正解!
4 あれが正面(地平線)だよ。☞意味不明!
(注)慣れてきたら…
慣れるまではこのステップ通りにやることを勧めますが、慣れてきたら「空所にはこんな単語が入りそうだ」と、正解になりそうな単語を予想すると良いでしょう。
問1も「私たちはどこからこの建物に入るの?」「あそこだよ。あれが正面の◯◯だよ」という対話ですから、「正面の◯◯」と言われたら、自然に思い浮かぶのは「入り口(entrance)」ですよね!
問2
My clothes were very ( ) after playing soccer, so my mom told me to take a shower before dinner.
1 new 2 dirty 3 long 4 quick
【ステップ1】問題文の意味を考える
My clothes were very ( ) after playing soccer, so my mom told me to take a shower before dinner.
→サッカーをしたあと、私の服はとても( )ので、夕食の前にシャワーを浴びるようにお母さんに言われました。
【ステップ2】選択肢の意味を思い出す
- 1 new → 新しい
- 2 dirty → 汚れた
- 3 long → 長い
- 4 quick → 短時間の、素早い
【ステップ3】問題文に入れてみる
1 私の服はとても(新しかった)ので☞意味不明!
2 私の服はとても(汚れていた)ので☞意味が通るのはこれだけなので正解!
3 私の服はとても(長かった)ので☞意味不明!
4 私の服はとても(短時間だった)ので☞意味不明!
(注)慣れてきたら…
問1と同様に、「空所にはこんな単語が入りそうだ」と、正解になりそうな単語を予想してみると、サッカーのあとにお母さんからシャワーを勧められる場面なので、服が「dirty(汚れてる)」というのが一番しっくりきますよね!
4) どうやって勉強したらいいの?
特別なテクニックは不要です。
でも、次の2つのことを意識しておくとかなり有利になりますよ。
① よく出るレベルの英単語からしっかり覚える!
はじめから難しい英単語に手を出すよりも、まずは中学校~高校初級レベルの英単語(A1〜B1レベル)をしっかり覚えることが大事です。
覚え方のポイントは次の2つ。
- 品詞(名詞・動詞・形容詞・副詞など)も一緒に覚える
- なるべく例文と一緒に覚えると記憶に残りやすい!
② パッと意味が思い出せるようにする!
英単語を見たときに、「えっと…この意味はなんだっけ?」と考え込むようだと、本番で時間が足りなくなってしまいます。
目にした瞬間に意味が「パッ」と出るように、繰り返し練習しましょう。
たとえば、英単語カードやアプリなどを使って、反射的に意味が思い出せる状態を目指しましょう!

この語彙問題は、なんとなく雰囲気で選ぶのではなく、意味の通る文になるかどうかをしっかり考えるのがポイントです。英単語を入れたときに、自然な日本語になるかどうかを常に自分の頭の中でチェックしながら選ぶ練習をしていきましょう。
【2】イディオム問題(大問1 (8)〜(12))
1) どんな問題が出ているの?
大問1の(8)〜(12)はいわゆる「イディオム問題」です。
イディオムというのは「言葉が組み合わさって特別な意味を持つ表現」のことです。
ですから、単語の意味を一個ずつ知っているだけではイディオム問題は解けません。
英単語の意味を尋ねる語彙問題とは異なり、「言葉の組み合わせ」の知識を尋ねる問題というわけです。
例えばこんな感じです。
A: I want to make a cake. Can you help me?
B: Sure! ( ) of all, you need to wash your hands.
1 Right 2 Straight 3 Next 4 First
選択肢(Right / Straight / Next / First)の意味を知っていても、First of all(まず最初に) という「言葉の組み合わせ」を知らないと答えられません。
つまりこの問題は、「この単語とこの単語はよく一緒に使う!」と気づけるかどうかで勝負が決まるわけです。
過去に出題されたイディオムをいくつか紹介します。
ざっと眺めてみて、レベルかを実感してみてください。
過去に出題されたイディオム例
◎動詞が中心のもの(動詞+前置詞・副詞)
agree with A(Aに同意する)
find out(見つける、わかる)
look around A(Aを見て回る)
get on A(Aに乗る)
◎名詞が中心のもの(前置詞や他の品詞との組み合わせ)
in my opinion(私の意見では)
for a while(しばらくの間)
take care of A(Aの世話をする)
break one’s promise(約束を破る)
◎形容詞が中心のもの(形容詞+前置詞)
be famous for A(Aで有名だ)
be full of A(Aでいっぱいだ)
be proud of A(Aを誇りに思う)
be made from A(Aでできている)
◎それ以外の定型・慣用表現
What’s the matter?(どうした?)
first of all(まず最初に)
at least(少なくとも)
more and more+名詞(ますます多くの〜)
2) どうやって解けばいいの?
この3ステップでOKです。
【ステップ1】問題文の意味を考える
まずは会話や文全体の意味を考える。どんな場面? 何を伝えようとしてる?
↓
【ステップ2】前後の単語の組み合わせをチェックする
空所の前後の単語とよく一緒に出てくる単語を思い出す。
↓
【ステップ3】問題文に入れてみて自然な文になるか確認する
4つの選択肢をカッコに入れてみて、いちばん自然な意味が通る表現を選ぶ。
3) 実際にやってみよう!
問3
A: What time do you go to school?
B: I usually ( ) on the bus at 7:30 in the morning.
1 make 2 get 3 tell 4 put
【ステップ1】問題文の意味を考える
A: What time do you go to school?
→ あなたは何時に学校へ行くの?
B: I usually ( ) on the bus at 7:30 in the morning.
→ 私はたいてい朝の7時30分にバス( )。
【ステップ2】前後の単語の組み合わせをチェックする
ここでは空所の後ろにあるonとの組み合わせで考えます。
- 1 make on → このイディオムは存在しない。直訳は「〜の上で作る」となる。
- 2 get on → (電車・バスなどに)乗る
- 3 tell on → (人)の体にひびく、(人)にこたえる、~に悪影響を及ぼす
- 4 put on → (衣服などを)身につける
【ステップ3】問題文に入れてみて自然な文になるか確認する
1 私はたいてい朝の7時30分にバス(の上で作る)。☞意味不明!
2 私はたいてい朝の7時30分にバス(に乗る)。☞意味が通るのはこれだけなので正解!
3 私はたいてい朝の7時30分にバス(に悪影響を及ぼす)。☞意味不明!
4 私はたいてい朝の7時30分にバス(を身につける)。☞意味不明!
(注)慣れてきたら…
問1・2と同様に、「空所にはこんな単語が入りそうだ」と、正解になりそうなイディオムを予想してみると、「何時に学校へ行くの?」「私はたいてい朝の7時30分にバス( )」という対話ですから、常識的に考えれば「(バスに)乗る」「(バスで)行く」「(バスに)間に合う」などが空所に入ると予想できます。その予想を頭に描いて選択肢とonとの組み合わせを眺めると、2 get on((電車・バスなどに)乗る)が正解だと瞬時に判断できますね。
問4
A: I saw a big bag in your room. What’s inside?
B: Oh, that bag? It is full ( ) clothes, books, and old toys.
1 of 2 in 3 on 4 to
【ステップ1】問題文の意味を考える
A: I saw a big bag in your room. What’s inside?
→君の部屋で大きなカバンを見たよ。中には何が入っているの?
B: Oh, that bag? It is full ( ) clothes, books, and old toys.
→ああ、あのカバン? それは服や本、古いおもちゃ( )。
【ステップ2】前後の単語の組み合わせをチェックする
ここでは空所の前にあるbe fullとの組み合わせで考えます。
- 1 be full of → 〜で満たされている、一杯である
- 2 be full in → このイディオムは存在しない。
- 3 be full on → このイディオムは存在しない。
- 4 be full to → このイディオムは存在しない。
【ステップ3】問題文に入れてみて自然な文になるか確認する
1 そのカバンは服や本、古いおもちゃ(で一杯だ)。☞意味が通るのはこれだけなので正解!
(注)覚えていたら一発で…
be full of(〜で満たされている)というひとかたまりの「フレーズ」で覚えていたら、問題文のfullが見えた瞬間に後ろにはofが続くと予想できます。ですから、わざわざすべての選択肢を検討する手間が省けますね。
同じ意味のbe filled with(〜で満たされている)も「フレーズ」で覚えておけば、別の問題でfilledが見えた瞬間に後ろにはwithが続くと予想できます。
このようにイディオムは「語と語を組み合わせたフレーズ」で覚えるのが最も効率的だと言えます。
4) どうやって勉強したらいいの?
ポイントは1つだけ!
単語ではなくてフレーズで覚えることが大切です。
こんな感じで、実際の例文で覚えると、記憶に残りやすくなります。
・get on((電車・バスなどに)乗る)
→I usually get on the bus at 7:30.(私はたいてい朝の7時30分にバスに乗る)
・be full of(〜で満たされている)
→That bag is full of old toys.(そのカバンは古いおもちゃで一杯だ)
イディオムは「1個1個の単語の意味」だけを知っていても不十分。「この単語とこの単語は仲良し」という感覚を、会話や文章の中で自然に身につけていきましょう。「聞いたことある!」が「すぐに使える!」になるまで、繰り返すことが一番の近道ですよ。

イディオムは「1個1個の単語の意味」だけを知っていても不十分。「この単語とこの単語は仲良し」という感覚を、会話や文章の中で自然に身につけていきましょう。「聞いたことある!」が「すぐに使える!」になるまで、繰り返すことが一番の近道ですよ。
まとめ
今回は、語彙問題とイディオム問題について見てきました。
大切なのは、「意味が通る文になるか?」をしっかり考えることです。そして、単語や表現はなるべく「フレーズごと」に覚えておくと、実戦で力を発揮できます。慣れるまでは3ステップで丁寧に、慣れてきたら予想しながら解いてみましょう。
次回も、英検®3級の世界を一緒にじっくり見ていきましょう!
※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。このコンテンツは、公益財団法人 日本英語検定協会の承認や推奨、その他の検討を受けたものではありません。
「最短」で英語を話せるようになるには?
英語を話せるようにはなりたい。でも、、、
- 何から始めたらいいのかわからない
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このようなお悩みを抱える英語初心者の方は多いのではないでしょうか。
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