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みなさんこんにちは、米山達郎(よねやま・たつろう)です。

米山 達郎よねやま たつろう
京都大学の文学部を卒業してから、長い間、河合塾で模擬試験を作るリーダーをしていました。現在は、資格試験や大学入試の問題を作ったり、学校の先生たちのサポートをしたりしています。これまでに作った本には、『英文法・語法 Vintage』(いいずな書店)、『英作文バイブル和文英訳編/自由英作文編』(Z会)、『パラグラフリィーディングのストラテジー1/2/3』(河合出版)などがあります(いずれも共著です)。
📘 詳しいプロフィール・著書情報はこちら → 米山達郎先生プロフィール
ふだんは大学入試や英検®、TOEICなどのテスト問題を作る仕事をしていますが、このブログでは、英検®準2級の問題を見ながら、「英検®準2級ではこんな問題が出るんですよ」「こんな力が求められているんですね」といったことを、できるだけわかりやすく伝えていきたいと思っています。
ちょうど文化人類学者がある村を訪れて、その村の暮らしや文化を観察・記録・分析する「エスノグラフィー」の手法と同じように、私はこのブログで、英検®準2級という「世界」を観察・記録・分析して、その真の姿をみなさんに伝えるつもりで書いています。
このブログを読んで、「英検®準2級ってこんな感じなんだな」「こうやって勉強すればいいのかも」と感じてもらえたらうれしいです。
なお、ブログに出てくる問題はすべてオリジナルで、実際の過去問ではありません。過去問を見てみたいという方は、英検®の公式サイトをご覧ください:
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【3】対話問題(大問2 (16)〜(20))
1) どんな問題が出ているの?
このパートでは、4回の英会話のやりとりが出てきます。
その中で、カッコに入る適切な発言を選ぶのが「対話問題」です。
最後だけやり取りは8回のロングバージョンになります。
かっこも2箇所に適切な発言を選ぶことになります。
必要なのは、
- よくある会話の表現を知っていること
- 文の意味をちゃんと理解すること
- 「このやりとり、どれが自然かな?」と常識で考える力
の3つです。
ポイントは「会話の流れ」が自然かどうかです。
選択肢はすべて発言なので、「この発言なら、前後の会話の流れとつながるな!」と常識的に考えて自然に思えるものが正解になります。
たとえば、こんな感じです。
次の(16)から(20)までの会話について,( )に入れるのに最も適切なものを1,2,3,4の中から一つ選び,その番号のマーク欄をぬりつぶしなさい。
A: I saw a documentary about Kyoto last night. The temples and gardens looked amazing.
B: ( )
A: Yes, I went there on a school trip two years ago. It was beautiful!
B: That sounds wonderful. I’d love to visit someday.
1 How can I get there?
2 What did you have?
3 Have you ever been there?
4 Do you like to travel?
Bの発言は3 Have you ever been there?(行ったことある?)がピッタリ! AのYes, I went there…という返答とも自然につながりますよね。
▶have been to Aは「今までにA(場所)に行った経験がある」という意味の定型表現。
2) どうやって解けばいいの?
解き方は2ステップです。
【ステップ1】会話の流れをよく読んで、どんな場面・状況かを想像する
「何について話しているか?」「どんな返事をしているか?」に注目しよう。
↓
【ステップ2】選択肢を当てはめてみて、一番自然なやりとりになるものを選ぶ
話題が飛んでいたり、応答がずれていたらNG。一般常識をフル活用しよう。
3) 実際にやってみよう!
まずは4回の英会話のやりとりから。
問7
A : Excuse me. I’m looking for ( ).
B : Of course, sir. Are you planning a camping trip?
A : Yes, with my family. We’re going to the mountains this weekend.
B : That sounds fun! Let me show you some good options over here.
1 a new laptop computer
2 a tent and sleeping bags
3 a suit for a business meeting
4 some books for studying English
【ステップ1】会話の流れをよく読んで、どんな場面・状況かを想像する
A : Excuse me. I’m looking for ( ).
→すみません。( )を探しているんですが。
B : Of course, sir. Are you planning a camping trip?
→かしこまりました。キャンプ旅行のご予定ですか?
A : Yes, with my family. We’re going to the mountains this weekend.
→はい、家族と一緒に。今週末に山へ行くんです。
B : That sounds fun! Let me show you some good options over here.
→それは楽しそうですね!こちらに良い商品がありますのでご案内します。
↓
【ステップ2】選択肢を当てはめてみて、一番自然なやりとりになるものを選ぶ
Aはお客、Bは店員。キャンプ旅行(a camping trip)というキーワードから、2 a tent and sleeping bags(テントと寝袋)を探している状況だと考えるのが最も自然。他の選択肢(新しいノートパソコン、ビジネス会議用のスーツ、英語の勉強のための本)をキャンプ旅行に持って行くというのはさすがに無理がありますよね。
今度はロングバージョン。8回の英会話のやりとりです。
問8
A : I’m thinking about getting a new smartphone.
B : Oh, really? What’s wrong with your current one?
A : It’s very old, and the battery ( 23 ). I have to charge it all the time.
B : That sounds annoying. Have you looked at any new models yet?
A : Yes, I saw a nice one yesterday. It’s expensive, though.
B : Well, you need a phone you can rely on. If you ( 24 ), you’ll just waste more money later.
A : You’re right. I’ll think carefully before making a decision.
B : Good idea. Let me know if you want me to go shopping with you.
(23)
1 charges quickly
2 runs out fast
3 makes loud noises
4 shuts down properly
(24)
1 buy a cheap one
2 wait until next year
3 lose your old one
4 fix your current one
【ステップ1】会話の流れをよく読んで、どんな場面・状況かを想像する
A : I’m thinking about getting a new smartphone.
→新しいスマートフォンを買おうかと思ってるんだ。
B : Oh, really? What’s wrong with your current one?
→そうなんだ? 今のスマホはどうしたの?
A : It’s very old, and the battery ( 23 ). I have to charge it all the time.
→すごく古くて、バッテリーが( 23 )。すぐに充電しなきゃいけないんだ。
B : That sounds annoying. Have you looked at any new models yet?
→それは面倒だね。もう新しい機種は見てみた?
A : Yes, I saw a nice one yesterday. It’s expensive, though.
→うん、昨日いいのを見つけたよ。でも高いんだ。
B : Well, you need a phone you can rely on. If you ( 24 ), you’ll just waste more money later.
→でも、信頼できるスマホは必要だよね。もし( 24 )なら、後でかえってお金のムダになっちゃうよ。
A : You’re right. I’ll think carefully before making a decision.
→そうだね。買う前にちゃんと考えるよ。
B : Good idea. Let me know if you want me to go shopping with you.
→いい考えだね。一緒に買いに行きたかったら言ってね。
↓
【ステップ2】選択肢を当てはめてみて、一番自然なやりとりになるものを選ぶ
(23)
スマホの買い換えを検討している状況で、「すごく古くて、バッテリーが( 23 )。すぐに充電しなきゃいけないんだ」と述べているので、2 runs out fast(バッテリーがすぐに切れる)が最も自然。
▶S run outは「S(時間・エネルギー・お金など)がなくなる、Sを使い果たす」という意味のイディオム。
(24)
1 buy a cheap one(安いのを買ったら)を代入すると。「安いスマホを買ったら、後で余計にお金をムダにすることになる」という意味になり、最も自然な対話が成立するので正解。
どうやって勉強したらいいの?
英語の対話問題に対応するためには、英語のやりとりに日頃から慣れておくことが不可欠です。
そのための第一歩として、教材の会話文を繰り返し音読し、自然なやりとりのリズムや流れを身につけることをおすすめします。
たとえば、
「この場面では、相手にこう聞かれたら、こう返すのが自然だ」
「こんな話題には、こういった表現がよく使われる」
といったパターンが、繰り返しの練習を通じて徐々に感覚として身についていきます。
教材だけにとどまらず、アニメ・映画・海外ドラマ・YouTubeなどを通じて、実際に使われている英語の会話に触れることも非常に効果的です。
生きた英語表現や口調を耳から吸収することで、教科書では得られない「実用的な感覚」が養われます。
英語の会話力は、知識だけでなく運用力(=使える力)が求められます。
「何を言えば正しいか」ではなく、「相手の言葉にどう反応すれば自然か」「会話をどう続ければいいか」を考える練習が重要です。
このような力は、実際に自分で話したり、書いたりする中でしか養われません。
最初はぎこちなくても構いません。経験を積むことで、やがてスムーズな「英語のキャッチボール」ができるようになります。

英語の会話は、「正解を当てるクイズ」ではなく、気持ちや情報をやり取りする対話です。文法的に正しいだけでなく、「自然な返し方」「相手の言葉に寄り添う言い方」を意識しましょう。
教材の音読や映画の視聴などを通して、使える英語を身体にしみ込ませるように学ぶことが効果的です。上達には時間がかかりますが、繰り返しの練習と経験の積み重ねが必ず力になります。焦らず、少しずつ「英語らしいやりとり」の感覚を育てていきましょう。
それでは、次回も、英検®準2級の世界を一緒にじっくり見ていきましょう!
※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。このコンテンツは、公益財団法人 日本英語検定協会の承認や推奨、その他の検討を受けたものではありません。
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効率よく英語力を伸ばすには、セオリーがあります。今の英語力、目的、目標レベルを明確にして、継続的に取り組んでいくことが大切です。ぜひ、情報をしっかりとチェックして、あなた専用の学習プランを作成してください。
とはいえ、情報量も多く、どのように計画を立てればよいか悩まれる方も多いと思います。そんなときは、ぜひ「プロ」にご相談ください。PHLIGHT英会話では、無料体験レッスンで、英会話の学習相談や、英語レベルチェックを行っています。最短で英語を話せるようになるためのパーソナル学習プランもご提案しますので、ぜひお気軽にご相談ください。
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